AIロボット「ソフィア」が国連会議に出席、流暢に質問に答える。

「私は1歳半。人間が未来を創るのを手助けするためにここにいる」

人工知能(AI)のロボットが10月12日、国連本部のパネルディスカッションに参加し、流暢に質問に答えた

ロボットの名は「ソフィア」香港のハンソン・ロボティクス社によって作られたヒューマノイドロボットで、歩くことはできないが、人間が持つ62種類の感情を顔で表現することができる。表情は女優オードリー・ヘップバーンを模して開発されたという。

この日ソフィアは、「すべての未来―急速な技術変化の時代における持続可能な発展」というテーマで開催された会議に出席した。

会議では自身を「1歳半」だと紹介。人の姿を見ることができ、人と会話することができるが、まだ多くのことを学んでいる最中だと語った。さらに国連に招かれたことを感謝し、「人間が未来を創るのを手助けするためにここにいる」などと述べた。

アミナ・モハメッド国連副事務総長にインターネットや電気が使えない地域にいる人々を助ける方法について聞かれると、「未来は既にここにある。それはまだ広くいきわたっていないだけだ」という有名なSF小説家のウィリアム・ギブソンの言葉を引用。「AIを活用すれば、食糧やエネルギーなどを全世界に効率的に配分するための助けになるだろう」などと述べた。

会議では、ロボットとAIに法的な身分を与えるための法制化に動き出しているエストニアの例も紹介された。モハメド氏は開会のスピーチで、「私たちの社会に対するテクノロジーの影響は、機械ではなく人間の行動によって決定されるべき」などと主張した。

AIは世界規模での進歩を加速する可能性を秘めているが、倫理、人権、安全保障上のリスクといった複雑な課題もある。このため、国連でも議論が進められてれており、9月に国連は、AIやロボットの導入による失業や戦争などの脅威を監視する常設組織を設立すると

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