70人に1人が社長 社長輩出率、35年連続トップの県は?

冬に雪が積もって閉ざされる環境がポイントか
「西村プレシジョン」の西村昭宏社長
「西村プレシジョン」の西村昭宏社長
朝日新聞社提供

70人に1人が社長 輩出率、35年連続トップの県は?

日本の社長のふるさとは、どこが多いのか。帝国データバンクは、社長の出身地を都道府県別に毎年調べて公表している。人口比の「社長輩出率」で35年続けてトップを走るのが、福井県。県人口70人あたり1人の社長がいる計算だ。

「社長、どうぞいらっしゃいませ」。福井市の繁華街で焼き鳥店「秋吉」に入った。市内で創業して約60年。客を「社長」と呼ぶ慣習は、全国約110のチェーン店をもつ今も変わらない。「お客さんは従業員の生活を支えてくれる。だから社長だという思いは真剣です」と広報担当者。

福井県には社長を育てる土壌があるのか。福井大の竹本拓治准教授(起業教育)は「東京から遠い立地や、冬に雪が積もって閉ざされるような環境が、結果的に、部品や資材メーカーなどの『すそ野産業』や、漆器や和紙の伝統産業を発展させたのでは」とみる。

(朝日新聞デジタル 2017年11月01日 00時05分)
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