末期がんと診断され、"Quality of Life"を優先した余生を過ごし方をしたいと、新聞広告を通じて公表していた大手建設機械メーカー「コマツ」の安崎暁(あんざき・さとる)元社長が12月11日、近しい人を招いて「感謝の会」を開いた。NHKニュースなどが伝えた。
東京都・港区のホテルで行われた会には、会社の関係者や同級生など約1000人が集まった。11月20日の新聞広告で、「私がまだ元気なうちに皆様方に感謝の気持ちをお伝えしたく」とつづっていた安崎さん。
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"生前葬"とも言うべき、この会に参加した、一人一人と握手を交わしたという。毎日新聞によると、安崎さんの出身地の徳島県にちなんで、阿波踊りも披露された。
「感謝の会」の後の記者会見で、安崎さんは満足と安堵の表情を見せた。
人生の最終段階で、説明責任を果たせていないような感じがしたので、みなさんに一言でも握手をして感謝をしたいという気持ちで(「感謝の会」を)させていただいた
人生で巡り合った人に、長くは話せなかったけど握手し「ありがとうございました」と言えたことに満足しています
安崎暁元社長は徳島県出身の80歳で、一橋大学卒業後コマツに入社。1995年に社長に就任。バブル崩壊後の不況の中、中国での現地法人の設立などグローバル化を推し進めた。