「お客様の中に審判はいませんか?」−−。ベルギーのサッカー・スタジアムで、耳を疑うようなアナウンスが流れた。
飛行機で急病の患者が出た際に、「お医者様はいませんか」と客に呼びかける話は耳にするが、審判を求めるアナウンスは聞いたことがない。一体何があったのか。
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Global sports newsなどによると、舞台になったのは、ベルギーのサッカー協会が主催するベルギーカップのメヘレン対ヘンクの試合。
審判が2人も負傷してしまい、代理の審判が足りなくなってしまったのだ。
信じられないかもしれないですが。#kvmgnkはとても静かです。レフリーがこれ以上できなくなってしまいました。スタジアム側が「お客様の中に審判はいらっしゃいますか?」とアナウンスしました。
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試合を中断する判断を迫られた主催者側は、スタジアムに観戦にきているファンに助けを求めた。
誰もが冗談だと思っていたところ、一人の男性が名乗りをあげた。この人物は、審判の資格を持っているボスマンさんで、メヘレンのサポーターとして観戦に来ていたのだ。
負傷した審判の代わりに、ラインズマンとしてコートに立ち、試合が続行された。
ボスマンさんはGlobal sports newsに対して「メヘレンのファンとしてここに来たが、私は審判でもある」と公正なジャッジに徹する覚悟を説明。「試合がもし土曜日だったら、既に2、3杯のビールを空けていただろうから、審判はできなかった。私はシラフで、審判ができる準備があった」と話した。
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メヘレンは4-5で試合に敗れた。ボスマンさんはサポーターとしては悔しい思いをしたが、間違えなくこの日のヒーローだった。
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