天皇誕生日、2019年は祝日じゃない。なぜ? 国立天文台が暦を発表

祝日法が施行した1948年以来、初めてのことです。
天皇陛下と皇太子さま
天皇陛下と皇太子さま
Kim Kyung Hoon / Reuters

「長く国民の祝日として親しまれてきた天皇誕生日だが、2019年は「天皇誕生日が祝日ではない」という異例の年になる。

国立天文台が2月1日、2019年の祝日を発表したのだが、天皇誕生日は含まれていなかった。国立天文台によると、祝日法が施行した1948年以来、初めてのことだ。

なぜそうなったのかというと、現在の天皇陛下の退位日と、新たに天皇に即位する皇太子さまの誕生日が関係している。

生前退位をめぐっては、天皇陛下が2019年4月30日に退位し、皇太子さまが翌日の5月1日に新たな天皇に即位することが決まっている。

一方皇太子さまの誕生日は2月23日で、即位する時点で誕生日が過ぎている。そのため、天皇誕生日が2019年の祝日から外れたのだ。

2020年以降は、2月23日が天皇誕生日として祝日になる見通しだ。

その一方で、政府は2019年5月1日を祝日か休日とする方向で調整している。実現すれば、祝日法の規定により昭和の日(4月29日)と憲法記念日(5月3日)にはさまれた前後の平日が休日にすることができ、4月27日から10連休になる。

12月23日、当面は平日に

また、政府は2019年以降も当面、天皇陛下の誕生日(12月23日)について、祝日とせず平日とする見込みだ。

ただ、菅官房長官は過去の会見で、「皇位継承後の12月23日を平日とするのか、あるいは新たな国民の祝日とするのかについては、国民各層の幅広い議論が必要だと思う」と、世間の動向を見ながら判断する考えを示している。

過去の例では、明治天皇と昭和天皇の誕生日は、それぞれ崩御後に「みどりの日(昭和の日)」(4月29日)と「文化の日」(11月3日)として祝日となっている。

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