「ワシントンは意地悪な街かも」 解任された米ティラーソン国務長官、別れのあいさつ

トランプ氏からTwitterの投稿で自身の解任を通告されました。
国務省職員からの拍手に応えるティラーソン米国務長官(=2018年3月22日、ワシントン)
国務省職員からの拍手に応えるティラーソン米国務長官(=2018年3月22日、ワシントン)
Kevin Lamarque / Reuters

「ワシントンは意地悪な町かも」 米国務長官別れの挨拶

トランプ米大統領から解任され、今月末で退任するティラーソン米国務長官は22日、国務省の職員らを前に別れのあいさつをし、「ここ(ワシントン)はとても意地悪な町かもしれない。だけど君たちはそんなことに加わらなくて良い」と述べ、職員らの笑いを誘った。

ティラーソン氏は13日、トランプ氏からツイッターの投稿で自身の解任を通告された。トランプ氏から電話で知らせを受けたのはツイッターの投稿から約3時間後だった。

ティラーソン氏は22日のあいさつで、職員たちに感謝の念を示し、「国務省は『着実な』外交を実行できた」と語った。そのうえで、「米国は混乱する外交関係や深刻な安全保障上の脅威など、数多くの困難に直面している」と指摘。「こうした時代だからこそ、君たちの勤勉さと国務省の使命に対する貢献がこれまで以上に必要だ」と話した。一方、トランプ氏への感謝の言葉はなかった。

国際協調路線を重視していたティラーソン氏は、イランや北朝鮮問題をめぐり、トランプ氏と意見を異にした。トランプ氏はティラーソン氏の解任を発表した際、「考え方が違っていた」と語っていた。

ティラーソン氏の後任には、保守強硬派でトランプ氏に近いポンペオ中央情報局(CIA)長官が起用される。(ワシントン=園田耕司)

(朝日新聞デジタル 2018年03月23日 14時25分)

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