これからの経済
2018年03月29日 11時48分 JST | 更新 2018年03月29日 11時48分 JST

ソフトバンク、サウジアラビアで太陽光発電事業 21兆円規模 「サウジにはすべてがある」

ムハンマド皇太子「人類史にとって大きな一歩だ」

ソフトバンク、サウジで太陽光発電事業 21兆円規模

 ソフトバンクグループの孫正義会長兼社長とサウジアラビアのムハンマド皇太子が、滞在先の米ニューヨークで27日夜(日本時間28日)に記者団と会見し、世界最大となる計200ギガワットの太陽光発電事業をサウジで始めると明らかにした。太陽光パネルの工場も同国内に設けるといい、2030年までの総事業費は計2千億ドル(約21兆円)規模にのぼる。

朝日新聞社提供
21兆円規模を投じるサウジアラビアでの太陽光発電事業について覚書を交わしたソフトバンクグループの孫正義会長兼社長(左)とサウジのムハンマド皇太子=27日夜、米ニューヨークのプラザホテル、江渕崇撮影

 ソフトバンクがサウジ政府系ファンドなどと設立した10兆円規模のファンド「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」が資金を拠出。まず約50億ドルを投じ、19年までに二つの太陽光発電所(計7・2ギガワット)をつくるという。

 パネルなどの発電設備の生産は、順次サウジ国内での生産に切り替える。エンジニアの教育・訓練施設も設けて、30年に向けて徐々に規模を拡大する。サウジに10万人の雇用を生み、同国の国内総生産(GDP)も120億ドル増える効果があるという。

 サウジは脱石油依存を進めており、ムハンマド皇太子は「人類史にとって大きな一歩だ」と述べた。孫氏は「サウジには強い日光、広大な土地、優れたエンジニアと労働力、将来のビジョンのすべてがある」と語った。(ニューヨーク=江渕崇)

(朝日新聞デジタル 2018年03月29日 10時10分)

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