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2018年05月11日 10時10分 JST | 更新 2018年05月11日 10時10分 JST

放火事件の捜査、被告宅を7カ月半撮影は違法 さいたま地裁が判決

判決は、県警の撮影期間の長さや方法を問題視した

joel-t via Getty Images
写真はイメージ

被告宅を7カ月半撮影は違法 放火など一部無罪に 埼玉

 2016年に埼玉県熊谷市で起きた放火などの事件で、さいたま地裁(高山光明裁判長)は10日、県警が被告の自宅を7カ月半、捜査のためにビデオ撮影していたのはプライバシーを侵害し違法として、建造物等以外放火などの罪について被告を無罪とする判決を言い渡した。

 判決によると元暴力団組員の渡辺一也被告(37)=埼玉県東松山市=は2016年3月、他の男2人と車に放火したなどとして起訴された。検察側は渡辺被告の共謀を立証するため、県警が15年10月から7カ月半被告宅を撮影し、ガソリンの携行缶を被告が運ぶ映像を証拠として提出した。

 判決は、県警の撮影期間の長さや方法を問題視。玄関内が映り込む状態だったことなどから「プライバシー侵害の度合いは高く違法」と指摘し、映像以外に共謀を裏付ける証拠もないとした。窃盗と覚醒剤取締法違反(所持、使用)については有罪とし、懲役2年(求刑懲役6年)とした。

 被告弁護人の高宮大輔弁護士は「カメラなどを使えば24時間行動監視ができてしまうような捜査手法の流れに対し、一つの歯止めとなる」と評価。県警は「適正な捜査に努めていく」との談話を出した。(笠原真)

(朝日新聞デジタル 2018年05月11日 08時50分)

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