静岡県沼津市内に設置されたアニメ「ラブライブ!サンシャイン!!」のキャラクターが描かれたマンホールに対して、塗料のようなものが吹き付けられるなどの被害が発生した。設置元の沼津市は6月6日、マンホールを一時回収すると発表した。
沼津市水道部水道総務課によると、被害に遭ったのは「黒澤ダイヤ」「渡辺曜」「津島善子」が描かれたマンホール。すでに市はマンホールは回収し、メーカーとともに被害状況を確認している。
同課の担当者はハフポスト日本版の取材に「こうしたことが起こるのは、非常に残念です...」と沈痛な声で語った。現在、再設置の時期は未定だという。
被害を受けたマンホールは、町おこし企画「沼津市×ラブライブ!サンシャイン!!ヌマヅノタカラプロジェクト」で制作されたもの。沼津市内にキャラクターを描いたマンホールを9つを設置し、市内の街めぐりなど観光資源として活かす試みだった。
設置資金はクラウドファンディングで募り、3384万円あまりを調達。マンホール会社の老舗「長島鋳物」が制作した。
マンホールは5月18日に設置されたが、5月27日に故意に傷つけられたと思われる事案が発覚。さらに6月5日、3つのマンホールに塗料のようなものが吹き付けられる被害も発生。沼津市が被害届を提出。回収を決めた。
小澤隆・沼津市議は6月6日、被害に遭ったマンホールの様子をTwitter上で報告。「もうね・・・己の命の使い方考えろよ・・・。あんたは自分の命削ってマンホールにスプレーかけるのか」と憤りの声をあげた。
— 沼津市議 小澤 隆(りゅう) (@llllnumazullll) 2018年6月5日
■「ラブライブ!サンシャイン!!」とは
「ラブライブ!サンシャイン!!」は、静岡県沼津市を舞台にした人気アニメ。2015年2月にスタートした「ラブライブ!」の新プロジェクトとして始まった。高校生のスクールアイドル「Aqours(アクア)」が、統廃合の危機に瀕した母校「私立浦の星女学院」を盛り上げるべく奮闘する物語だ。
アニメの人気を受けて沼津市には「聖地巡礼」のファンが訪れ、沼津市も連携して街おこしに注力。「Aqours」の声優9人をPR大使に任命するなど、ファンを巻き込んだイベントで盛り上がりを見せている。