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2018年06月06日 15時35分 JST | 更新 2018年06月06日 15時36分 JST

ピカソ、「海辺の母子像」の下に別人が発見される。先端技術によって上書きを解明

ハイパースペクトルイメージングを用いた分析

朝日新聞社
過去の透過X線画像と今回得られた画像を合成して得られた下層の絵のイメージ (C)Institute for Cultural Properties,Tokyo/John Delaney,National Gallery of Art,Washington

ピカソ、母子像の下に別人が 貧しき時代の上書きを解明

 ポーラ美術館(神奈川県箱根町)が所蔵するピカソ作「海辺の母子像」を先端技術で調査したところ、下層に隠れた絵画の鮮明な画像が得られた。下層には母子像とは別の人物とみられる絵が描かれ、1902年1月18日のフランスの新聞が貼り付けられていることもわかった。同館が5日発表した。

 「海辺の母子像」はピカソの「青の時代」の代表作の一つとされ、同館の今井敬子学芸課長は「貧しかった若いピカソは作品の上に別の新しい作品を上書きしたことが知られているが、今回改めて科学的に確認できた。新聞は制作時期と制作地の研究の手がかりになる」と話す。2005年の科学調査で下層に絵があることはわかっていたが、絵の細部や新聞の存在まではわかっていなかった。

 同館によると、日本では美術品に用いられることが少ない「ハイパースペクトルイメージング」で米国の美術館などと4月に分析した。対象に光を当て、反射光を測定することで物質の分布がわかり、画像化できる方法で、火星探査にも用いられるという。(木村尚貴)

(朝日新聞デジタル 2018年06月06日 13時05分)

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