アメリカのトランプ大統領は6月12日、史上初の米朝首脳会談を終えて記者会見を開いた。金正恩朝鮮労働党委員長と共に署名した合意文書の中で、「朝鮮半島の完全非核化」に取り組む意思を示したことを明らかにした。
トランプ氏は記者会見で、「会談は率直で直線的で、建設的なものだった。新しい歴史をこれから作っていく」と決意を表明。「金委員長が初めて大胆なステップを踏み出し、国民のために新しい道へ歩みだしたのを感謝したい」と述べた。その上で、「彼は揺るぎない決意を示してくれた。 朝鮮半島の完全な非核化に合意してくれた」と語った。
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CNBCによると、文書では4つの点について合意。内容は以下の通り。
1、アメリカ合衆国と北朝鮮は、平和と繁栄を求める両国の人々の願いのために新しい関係の構築に取り組む。
2、朝鮮半島の持続的で安定した平和体制を構築するため、共に努力していく。
3、2018年4月27日に発表した「板門店宣言」を再確認し、北朝鮮は朝鮮半島の完全非核化に向けて努力する。
4、身元の確認された人の速やかな返還を含め、戦争捕虜や行方不明者の帰還に向けて取り組む。
この日、米朝首脳会談は午前10時に始まった。冒頭でトランプ氏と金正恩氏が歴史的な「13秒の握手」を交わした後、1対1の会談、側近を交えた拡大会談、ランチを囲んだ会談(ワーキングランチ)と続いた。首脳会談の最後に、トランプ氏と金正恩氏が揃って合意文書に署名した。
金正恩氏は署名の直前、「歴史的なこの出会いで、過去を払拭し、新たな出発を知らせる歴史的な文書に署名する。世の中は重大な変化を見ることになる。今日のために努力してくれたトランプ大統領に感謝する」と述べていた。