ZOZOSUIT・Tシャツ・デニムを世界72ヵ国の10万人に無料配布へ。前澤氏「我々の冒険ははじまったばかり」

「苦手ですが」と前置きし、英語でスピーチした。
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ファッションEC「ZOZOTOWN」を運営する「スタートトゥデイ」は7月3日、日本を除く世界72の国と地域を対象に、10万人に採寸専用のボディスーツ「ZOZOSUIT」、プライベートブランド「ZOZO」のTシャツとデニムを無料配布すると発表した。対象国から応募を募り抽選をして配布するという

この日、東京都・六本木で行われたビジョン発表会に登場した同社の前澤友作代表取締役。「自分は(英語を)喋ることができなくて勉強中なんですが」と前置きをした上で、英語で世界の人々に向けてスピーチ。「ZOZO is your own personal brand.(ゾゾはあなただけのブランド)」と熱く語った。

日本国内では「ZOZOSUIT」を使った採寸データを元に、1人ひとりの体にぴったりフィットするTシャツやジーンズを1月から販売してきたZOZO。7月3日から世界展開を始めるにあたり、まずは無料で配布。今後は世界中で、自社ブランド「ZOZO」のマーケット拡大を目指す。

一部、発送の遅れも指摘されていたZOZOSUITだが、世界展開にあたり、さらに生産ペースをあげて、より大量に配布する仕組みを構築していくという。

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■完全オーダーメイドの「ZOZO」スーツも7月3日から販売

1月から販売を開始したZOZO。当初は、Tシャツ(1200円)とデニムパンツ(3800円)の2アイテムの展開でスタートし、6月にボタンダウンシャツ(3900円)の販売を開始した。

この日、新たに、同ブランド初となる完全オーダーメイドの「ビジネススーツ」「ドレスシャツ」を発表。お試し価格で24800円から販売するという。合わせて8月中旬からネクタイ(2500円)も販売を開始する。

会見では、スーツを着用したスタートトゥデイの男性社員らも登壇。それぞれの体型にぴったり合ったスーツがお披露目された。

前澤社長(中央)も「ZOZO」のオーダースーツを着用。
前澤社長(中央)も「ZOZO」のオーダースーツを着用。
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ZOZOSUITで採寸したサイズに合わせてオーダーメイド感覚で着られるアイテムは、前澤氏自身の「コンプレックス」が原体験にあるという。

「自分は背も小さく足も短い。洋服が好きなのに、自分に合う服を探すのがとても大変でした。(中略)それがコンプレックスでずっと悩んでいました。だったらもう自分で作っちゃえばいいじゃん。その思いが、プライベートブランド・ZOZOの始まりです」

「僕と同じように、(背が)小さくて悩みを抱えている人、逆に大きい人もたくさんいる。今までのS、M、Lという既製サイズ以外があってもいいじゃないか」

1月に初めて、ZOZOのアイテム販売を始めた際にも「人が服に合わせる時代から、服が人に合わせる時代へ。」というスローガンを掲げていた同ブランド。これを世界70億人に広げていきたいというのが、今回の発表だ。

前澤氏は「我々の冒険ははじまったばかり。 今後の世界展開にご期待いただきたい」と自信をのぞかせた。

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■ZOZOSUITとは?

ZOZOSUITは同社が開発・提供している採寸用ボディスーツ。2017年10月末に発表された際には、個々人がどんな体型でも自分にフィットした洋服を着ることができるというビジョンと、このスーツが一家に一台置かれれば、消費者の身体にまつわる巨大なデータベースを同社が保有することになるという展望で、大きな話題を呼んだ。

予約が殺到し、1月から配布を開始していたが、開発・生産に失敗。ZOZOSUIT生産を委託していたニュージーランドのストレッチセンス社との契約締結を中止し、4月には、スタートトゥデイ研究所で自社開発した"新型ZOZOSUIT"を発表した。

前沢氏は、3月期の決算説明会に新スーツを着て登場し、「(旧型スーツは)100万件の注文をいただいていたが、生産がうまくいかなかった」と失敗を謝罪していた

新スーツは水玉状の白いマーカーが300〜400個ついており、スマホアプリを起動し、カメラで体を12回に分けて360度撮影することでサイズを測る仕様だ。

この日、報道陣にも新型ZOZOSUITが無料配布された。「一家に一台ZOZOSUIT」は、こうして広がっていくのだ。

ZOZOSUITの注文ページ

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