NEWS
2018年07月09日 10時02分 JST | 更新 2018年07月09日 10時03分 JST

土砂崩れが起きた愛媛県宇和島市。生き埋めの人を助けられなかった住人、「無力さ感じた」

「ドーン、バリバリという音がして、土砂が崩れた」

斜面が崩れて家屋が倒壊した現場。8日午前に男性の遺体が見つかった=2018年7月8日午前10時37分、宇和島市吉田町、佐藤英法撮影
朝日新聞社
斜面が崩れて家屋が倒壊した現場。8日午前に男性の遺体が見つかった=2018年7月8日午前10時37分、宇和島市吉田町、佐藤英法撮影

近所で次々と土砂崩れ「足が震えた」 愛媛・宇和島

 西日本豪雨の影響で、土砂崩れが相次いで多くの死者が出た愛媛県宇和島市吉田町。入り組んだ海岸線のすぐそばから山が広がる地域だが、多くの場所で斜面が崩れた。外につながる道路が通行できず孤立状態になっていたが、8日朝、ようやく中心部へつながる国道56号が通行できるようになった。

 吉田町の中心部の川沿いでは泥が残り、住民らが土砂の後片付けに追われていた。宇和島市によると、吉田町では8日朝から不明者の捜索を再開したが、早朝から断続的に強い雨が降り、一時は大雨特別警報も出た。住宅が倒壊した現場では、慎重な救出活動が続いた。

 吉田町沖村の住宅地では、斜面が崩れて家屋が倒壊し、住人男性の捜索が続いていた。8日午前10時半ごろに見つかったが、死亡が確認された。

 近くに住む40代の男性は「7日朝にドーン、バリバリという音がして、土砂が崩れた」と振り返る。その5分から10分後に、50メートルほど離れた地点で再び土砂崩れが起きた。「さらに大きな音。ゴォーと聞こえた」。自宅の浸水に備えて、家財道具を2階に運び上げている最中だった。「足がふるえた。押しつぶされた家の中には人がいる」と心配したが、自宅の周囲は冠水し、水かさは増していった。「無力さを感じた」と振り返った。

 岡原文彰市長は8日午後に記者会見し、「お亡くなりになった方がいる事実は痛恨の極み。私たちも備えていたが、それ以上のものが地域を襲った」と述べた。「我々も全力を尽くす。市民の皆様も協調や協力、譲り合いの気持ちで、宇和島市と歩んでいただきたい」と呼びかけた。

(朝日新聞デジタル 2018年07月08日 23時45分)

関連ニュース