台風12号、東〜西日本で猛烈な雨のおそれ「傘は全く役に立たなくなる」 警戒すべき時間帯は?

西日本豪雨の被災地では二次被害のおそれ。自治体が発令する「避難情報」の違いも知っておきたい。
台風12号の進路予想図(7月17日午後5時)
台風12号の進路予想図(7月17日午後5時)
気象庁

強い台風12号が、勢力を維持しながら本州に近づいている。

7月28日午後にも関東に接近。その後は大きく西に進む珍しいコースをとるとみられ、29日明け方までに東海か近畿付近に上陸する見込みだ。

■1時間に80ミリ以上 「猛烈な雨」のおそれ⇒「傘は全く役に立たなくなる」

各地で非常に激しい雨が降る恐れがあり、気象庁は土砂災害や浸水、川の増水や氾濫、暴風、高波や高潮への厳重な警戒を呼びかけている。

今後、東日本から西日本に台風周辺の発達した雨雲が次々とかかり、局地的には1時間に80ミリ以上の「猛烈な雨」が降るおそれがある

1時間に80ミリ以上の「猛烈な雨」とは、どんな雨なのか。気象庁が発表している「雨の強さと降り方」によると、こんな雨だ。

・息苦しくなるような圧迫感がある。恐怖を感ずる

・傘は全く役に立たなくなる

・寝ている人の半数くらいが雨に気がつく

・水しぶきであたり一面が白っぽくなり、視界が悪くなる

・車の運転は危険

■各地の警戒が必要な時間帯は?

気象庁は、以下の地域に対して大雨・防風・高波などの警戒を呼びかけている

・小笠原諸島:

大雨 27日夕方にかけて

暴風 27日夜にかけて

高波 27日夜遅くにかけて

・関東甲信地方、伊豆諸島

大雨、高波 28日昼前〜29日明け方にかけて

暴風 28日昼前〜28日夜遅くにかけて

・東海地方:

大雨 28日昼前〜29日夜遅くにかけて

暴風 28日昼前〜29日明け方にかけて

高波 28日昼すぎ〜29日昼にかけて

・近畿地方:

大雨 28日夜遅く〜29日夕方にかけて

暴風と高波 28日夜遅く〜29日昼にかけて

・中国地方:

大雨 29日の未明〜夜遅くにかけて

暴風と高波 29日の未明〜昼にかけて

・四国地方:

大雨、暴風、高波 いずれも29日の未明〜昼にかけて

・九州北部:

大雨 29日夜〜30日にかけて

暴風 29日昼〜30日にかけて

・東北地方:

高波 28日の夜のはじめ〜29日明け方にかけて

これらの時間帯はあくまで目安で、今後の台風の進路や速度によって大きく変わる可能性もあるという。気象庁は、最新の情報を確認してほしいとしている。

■西日本豪雨の被災地は特に警戒を

気象庁は27日午後、臨時の記者会見を開いた。

黒良龍太・主任予報官は「特別警報を待つことなく、自治体の避難勧告などに従って早めの避難をお願いしたい。西日本豪雨の被災地では土砂崩れや河川の氾濫が起こりやすくなっている。特に注意が必要だ」と述べた

■自治体が発表する「避難情報」の確認を

災害発生時には、行政が避難情報を発令する場合がある。

避難情報は「避難準備・高齢者等避難開始」、「避難勧告」または「避難指示(緊急)」で、自治体のホームページや防災無線で確認できる。

もしものときのために、これらの違いを理解しておこう。

HuffPost Japan

避難情報は必ずしも、この順番で発令されるとは限らない。

これらの情報が発令されていなくても、身の危険を感じる場合は避難を開始しよう。

■事前に避難場所の確認を

避難場所に移動するまでに危険があるかもしれない。

自治体の「ハザードマップ」などをチェックし、自宅や職場、学校の近くでにどのような危険があるのか確認しておこう。

住んでいる自治体が指定している避難場所を確認し、そこまでの経路や移動手段について計画しておこう。

■避難場所までの移動が危険な場合は...

避難場所までの移動が危険と思われる場合は、近くのより安全と思われる建物(最上階が浸水しない建物、川沿いでない建物など)に移動しよう。

外出すること自体が危険と思われる場合は、建物内のより安全と思われる部屋(上層階の部屋、山からできるだけ離れた部屋)に移動しよう。

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