「セックスは計画的に」? 充実した性生活のカギは「計画性と勤勉さ」(研究結果)

全てを運任せにしてうまくいく、ということはないようです
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「熱いセックス」に「予約」なんて必要ないと思うかもしれない。

しかし、性科学に関する学術誌『ジャーナル・オブ・セックス・リサーチ』に掲載された新研究によると、充実した性生活を送るための鍵は計画性と勤勉さにあるようだ。

セックスを予定に入れるの?そんなのセクシーじゃない、という人もいるだろう。しかし研究によると、予定を組んでセックスをした人たちの方が、より良い性生活を送っている。

研究では、1000組弱のカップル(異性愛者カップルが大多数で、2%が同性愛者カップル)に、「どれくらい性的に興奮しやすいか」「どれくらいセックスを我慢しているか」「性機能の不全を経験したことがあるか」といった、パートナーとの性生活について尋ねた。

また、心理学で「ビック・ファイブ」として知られる下記の5つの性格的特性についても、自分自身とパートナーの両方を評価してもらった。

・外向性(社交性)

・新しい経験に対するオープンさ(知的好奇心や冒険心の強さ)

・勤勉さ(信頼できるか、計画性があるか)

・同調性(協力的で思いやりがあるか)

・情緒不安定(心配性か、精神的に落ち込みやすいか、怒りやすいか)

性生活と性格的特性の相関関係は、ほとんど見られなかった。しかし男性女性ともに、勤勉な人たちは性生活の問題が少なかった。

そして、パートナーの「勤勉さ」に高得点をつけた女性は、性的な機能が高かった。

この結果から、「几帳面で忠実な男性はパートナーを性的に満足させる必要性を感じていて、それがパートナーの性的な機能を良くしているのかもしれない」と、研究者たちは仮定する。

また、一般的に「勤勉さは性生活を満足させるために有益な特性。自分のやりたいことよりパートナーとの性生活を優先すると、長期的な関係を築く上で役立つ」と研究者たちは述べる。

研究に携わったドイツ・ルール大学ボーフム校のジュリア・ベルテン博士研究員は、「セックスを、必ずやるもの(楽しいものだが)と考えると、より時間を割くようになる」とハフポストのインタビューで話す。

また、研究結果には参加者の年齢も関係しているのではないかとベルテン氏は考える。

「参加者のほとんどが、中高年に差し掛かった人たち、もしくは長期間付き合っている人たちでした。こういったカップルにとって、セックスを優先事項にすることは大切だと言えます。そうしなければ、両者がやりたい気分になった時にしか、セックスをしないでしょう」

つまり、歯医者を予約するようにセックスの日時を決めた方がいいということだろうか。 セックス・セラピストのヴァネッサ・マリン氏は、それはあながち間違っていないと話す。

そしてセックスの予定をするなんてムードがない、と感じるようなら、「セックスの計画づくり」と呼ぶといいかもしれないとマリン氏は勧める。

「計画という言葉には努力や心遣いが含まれ、予定のようなビジネスライクな印象はありません」

また、セックスを計画してやる関係になっても、結婚生活の終わりを意味するわけではないともマリン氏は言う。

「私は、『大切だと思っていることは、きちんと計画しましょう』と患者さんに伝えています。ただ運任せにして全てうまくいくことはありません」

「セックスは自然と起きるものだと考えていると、性生活はなくなってしまいます。セックスをするかどうかは、自分自身が決めるもので、努力が必要です」

ハフポストUS版の記事を翻訳しました。