ロブション氏が死去 フレンチの巨匠、日本食に深い造詣「獺祭」とコラボも

「獺祭」とのコラボ店を6月にオープンしたばかりだった。
ジョエル・ロブション氏
ジョエル・ロブション氏
Charles Platiau / Reuters

世界的に有名なフランス料理家のジョエル・ロブション氏が8月6日、死去した。73歳だった。フィガロなど複数のメディアが伝えた。同紙によると、がんを患っていたという。

ロブション氏は、レストランガイド「ゴー・ミヨ(Gault & Millau)」で「世紀のシェフ」として紹介された料理人としても知られている。パリで若くして三ツ星を獲得し、巨匠としてフランス料理界を牽引した。

ロブション氏は1945年、フランス中部ポワティエ市の熱心なカトリック信者の家庭に生まれた。12歳で神学校に入学し、15歳で料理の道を志した。29歳でコンコルド=ラファイエット・ホテル総料理長に就任し、36歳で独立。39歳でミシュランの三ツ星を史上最短記録で獲得した。

1994年には、東京・恵比寿にあるシャトーレストラン「タイユバン・ロブション」の料理監督に就任。96年、51歳の時に「最高の状態で辞めたい」としてシェフ業を引退し、料理界に衝撃を与えた。引退後はレストランのプロデュースや後進の育成、テレビの料理番組の監修などに取り組んだ。

日本食にも造詣が深く、2018年6月には、日本酒の人気銘柄「獺祭」の蔵元・旭酒造とコラボし、パリに共同店舗「ダッサイ・ジョエル・ロブション」を開業したばかりだった

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