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2018年08月10日 09時35分 JST | 更新 2018年08月10日 09時35分 JST

西日本豪雨で被災した障害のある子どもたちの施設がクラウドファンディングで再建へ。返礼品は意外なものだった。

すでに471万円超が集まっている

寄付者のもとへ返礼品として届けられるおもちゃ。白く乾燥した泥がついたままだ(ホハル提供)
朝日新聞社
寄付者のもとへ返礼品として届けられるおもちゃ。白く乾燥した泥がついたままだ(ホハル提供)

豪雨で泥ついたおもちゃ、再建に一役 寄付の返礼品に

 西日本を襲った豪雨で被災した、障害のある子どもたちを預かる放課後等デイサービス「ホハル」(岡山県倉敷市真備〈まび〉町)が、11日に営業を再開する。再建費用はインターネットで寄付を募るクラウドファンディング(CF)で集めた。「少しでも現場の雰囲気を共有できれば」と、寄付者には水没して泥で汚れたおもちゃをお礼として送る。

 施設は今年4月に開業。倉敷市真備町や、隣の矢掛(やかげ)町に住む小学1年生~高校生3年生10人が通っていた。発達障害や自閉症の子どもたちが、木材を使った秘密基地作りから、設計図通りにものを作ることを学んだり、リズムをとりながら音読することで文字を学んだりしていた。

 しかし今回の豪雨で天井の上まで水没。代表で児童指導員の滝沢達史さん(45)は「言葉がでなかった」と振り返る。ある程度水が引いた7月8日夕、施設に入ると、机やロッカー、教材はすべて泥水に浮いた状態で散乱していた。

 子どもたちの半数が被災。環境の変化に敏感な子が多く、避難先でストレスを抱える子もいた。早期再開を決意したが、行政の支援を得るには時間がかかる。思いついたのがCFの利用。その際に、あえて乾燥した泥がついたミニカーやブロックなど捨てられずにいたおもちゃ約320個を、寄付した人への「お返し」にすることにした。

 7月13日からCFの大手サイトを通じて呼びかけ。9日目には修繕や教材の購入に必要な400万円を上回った。「一日も早い再開を願っています」「子供たちの笑顔が戻りますように」。サイト上には応援の声が寄せられる。9日午前10時現在、504人から471万8千円が集まった。

 施設は内装をやり直し、泥のかきだしや断熱材の入れ替え、消毒作業などを進めてきた。利用する子どもたちも壁のペンキ塗りや棚作りを手伝い、被災前の姿を取り戻しつつある。

 11日にはセレモニーのほか、流しそうめん大会をする予定だ。利用者の子ども以外も受け入れる。「全国からのご支援を頂き、すごく感謝しています」と滝沢さん。「明るいニュースを自分たちが届けることで、周りに勇気や希望を与えられたら」(金山隆之介)

(朝日新聞デジタル 2018年08月10日 02時58分)

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