大坂なおみ、会見でセリーナを思い涙 「コートに入ったら私はファンじゃない」

表彰式はブーイングが響き、地元メディアも「恥ずべきこと」と批判した。
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グランドスラム優勝の快挙を成し遂げた大坂なおみ。長年の憧れでもある女王セリーナ・ウィリアムズと対戦した決勝の舞台は、波乱に満ちていた。

セリーナが3度の警告を受け、表彰式では結果に納得しないテニスファンのブーイングが響いた。大坂は試合後の記者会見で、「コートに入ったら私はセリーナファンじゃなくなる。ただのテニス選手になる」と、言葉を詰まらせながら試合を振り返った。

セリーナは試合中、主審から何度か警告を受け、暴言を吐く場面が見られた。ラケットを地面に叩きつけて破壊するなど、激しい苛立ちも露わにした。

最終的に6-2、6-4で大坂が勝利し、日本人選手初のグランドスラムシングルス制覇を達成。

しかし、表彰式は、ジャッジに不満を持った観客やセリーナファンらのブーイングに包まれた。大坂に笑顔はなく、サンバイザーのつばを下げて顔を隠し、涙を堪える場面もあった。

セリーナがスピーチで「もうブーイングはやめよう」と呼びかけ、ブーイングはようやく歓声に変わった。

ブーイングが起きたことについて、地元メディアからは「恥ずべきことだ」などと批判も出ている。

サンバイザーで顔を覆い隠す大坂なおみ(左)
サンバイザーで顔を覆い隠す大坂なおみ(左)
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▼表彰式の様子

大坂は試合後の記者会見で、セリーナへの思いを語る場面でも言葉を詰まらせ、涙を見せた。全米オープンの公式Twitterは、会見のワンシーンを収めた動画を公開している。

異様な空気に包まれた決勝戦。大坂は言葉を詰まらせながら、複雑な思いを露わにした。

「セリーナが、どれほど24度目のグランドスラム優勝を願っているかは、私もわかっています。みんなが知っていたし、CMもたくさんも流れていた」

「でも、コートに足を踏み入れたら、私は別人になったような気持ちになります。そこでは、私はただのセリーナファンじゃない。ただのテニス選手。でも試合後、彼女とハグした時は...。ごめんなさい」

涙をぬぐって、しばし沈黙したあと大坂はこう答えた。

「ハグした時は、小さな子どもに戻った気持ちになりました」

この動画を投稿した全米オープンの公式Twitterは、ハートマークの絵文字をつけて、大坂の姿勢を称賛した。セリーナは試合後の記者会見で、「ブーイングは彼女にも私にもふさわしくない。彼女は驚くほど素晴らしい試合をした」と振り返っている。

子どもの頃からのヒーローを相手に、堂々と戦った大坂。20歳の"新女王"は、この先も大躍進を続け、何度もトロフィーを手にするチャンスを掴むはずだ。

Jean Catuffe via Getty Images

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