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2018年09月12日 11時32分 JST | 更新 2018年09月12日 11時32分 JST

心にささった「うその家族なんでしょ?」の言葉 絵本で伝える家族のかたち

原作者は三重県在住の「さとやゆま」さんで、18歳の長女と、13歳の次女は特別養子縁組で迎えた。

朝日新聞社
絵本「かぞくのしあわせ」

心にささった「うそ」との言葉 家族の形、絵本で伝える

 本当の家族だけど、親子の血はつながっていない。そのことを子どもにどう告げたらいいのか。絵本「かぞくのしあわせ」は、そんな養親の悩みに応えようと、特別養子縁組の娘を持つ母親が書いた作品だ。

 原作者は三重県在住の「さとやゆま」さんで、18歳の長女と、13歳の次女は特別養子縁組で迎えた。

 15年ほど前の2003年春、ある言葉が、絵本を書くきっかけとなった。

 「血がつながっていないんでしょ。うその家族なんでしょ?」

 知人の6歳の娘が、3歳だった、さとやさんの長女に投げかけた。耳を疑ったさとやさんは、とっさに知人の娘を諭した。

 「お父さんとお母さんだって血はつながっていないけど、家族だよね」

 夫が男性不妊症だったさとやさん夫婦は、長女が生後7カ月のときに一緒に暮らし始めた。生みの親がいることはまだ、長女に伝えていなかった。

 「うその家族」。言葉が、さとやさんの心にずっとくすぶっていた。「全部本当の家族なんだ。特別養子縁組の家族に向けて絵本を書こう」と強く思った。

 全24ページの絵本には、「一緒に住めば、みんな家族」というメッセージを込めた。

 子どもを欲しいと願うクマの夫婦が、親のいない子猫と家族になる。子猫が「おとうさん、おかあさん」と呼んだ日は大切な記念日。成長した子猫は「なぜ私の親はクマなの」と悩むことも。でも、街で自分たちと似た親子の楽しそうな姿を見て、「いろんな家族があるんだ」と知る。1年後、クマの家族はネズミの赤ちゃんを迎え、「よにんのかぞく」になった、という物語だ。

(朝日新聞デジタル 2018年09月12日 05時04分)

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