USオープン優勝の大坂なおみ選手が日本で会見。「トータルでハッピー。多くのことを達成できた」

セリーナ・ウィリアムズとの決勝戦について「悲しいとは思っていない」と話しました。
会見した大坂なおみ選手
会見した大坂なおみ選手
HUFFPOST JAPAN

テニスの全米オープンで日本勢初のシングルス優勝を果たした大坂なおみ選手(20)=日清食品=が9月13日、日本に到着し、横浜市内で会見した。

大坂選手は、冒頭、北海道地震で被災した人々にお見舞いを述べたあと、優勝の実感について「こんなに多くの人が記者会見に来てくれた。そうしたことで少しずつ、そういう気持ちになってきている」と語った。

優勝で、一番うれしかったメッセージは

初めてのグランドスラム優勝を成し遂げ、様々な人から祝福のメッセージをもらった大坂選手。記者から「一番うれしかったメッセージは」と問われ、錦織圭選手から送られてきた「おめでとう」のテキストメッセージだと答えた。大坂選手は「ありがとう」と返したという。

日本のファンに向けては、「試合に多くの人が駆けつけてくれた。日本の空港に着いたときは、たくさんの人が迎えてくれて少しびっくりした。声援を受けていることを実感しました」と話した。

セリーナとの決勝戦、「悲しいとは思っていない」

「試合の相手とのレベルはやってみないとわからない。試合中はできるだけポジティブになることで、ポイントが取れると信じている」という大坂選手。そして「今回はそういう試合ができたと思う」と話した。

決勝戦では、セリーナ・ウィリアムズと主審のトラブルや、ブーイングの嵐でつらい状況に追い込まれたが、「それほど悲しいとは思っていません。初めての決勝戦、そして初めてのグランドスラムの優勝。トータルではハッピーなトーナメントだったと思う。十分に、多くのことを成し遂げられた」と答えた。

「私は私。育てられたとおりに育ったから」

日本、ハイチ出身の両親を持ち、アメリカで育った大坂選手の活躍で、日本国内では、改めて多様なルーツを持つ人に対しての議論が起きた。

「日本の誇りだ」などと称賛される一方で、「日本人らしくない」という人もいる。

また、多様なルーツを持つ人が偏見を持たれていると感じる人たちの中には、活躍した時だけ「日本人」として持ち上げているのはどうかと、違和感を持つ人もいる。

会見で、そうした議論が起きている状況についての受け止めを聞かれた大坂選手は、少し笑って「アイデンティティについて、あまり深く考えてはいない。私は、育てられてきたとおりに育った。私は私、と考えていますから」と言った。

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