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2018年09月15日 17時14分 JST | 更新 2018年09月15日 18時32分 JST

アメリカ同時多発テロを追悼する「110段の階段上り」。消防士らが命を落とした仲間に捧げる

防火服などの装備を身に着け、ビルやスポーツジムで階段を上った

dylanlanduyt/Instagram

アメリカ同時多発テロ(2001年)が起きてから9月11日で丸17年となった。現場では当時、救助活動に当たった消防士もたくさん命を落とした。そんな彼らを追悼するため、アメリカの消防士らの間で広まっている慰霊行為がある。「110段の階段上り」だ。

この日も各地で階段上りが見られた。

「私のジムで、2人の消防士が110段の階段上りをやっています」。そんな文言とともに、消防士が階段状のトレーニングマシンを上っている動画を女性がFacebookに投稿したところ、50万以上シェアされた。

投稿やハフポストUS版によると、消防士はジョージア州ハウストン郡消防局に所属。2人はこの日、ハイジャック犯に乗っ取られた飛行機がワールド・トレード・センタービルの北棟に突入した午前8時46分に合わせて「階段上り」を始めた。

110段は、ビルが110階建てだったことにちなむ。防火服や空気ボンベなどの装備み身に着けて階段上りをすることで、当時、テロ現場で救助活動をしながらもビルの崩壊などに巻き込まれた死亡した消防士343人を追悼するという。

ワシントンポストによると、この「階段上り」は2005年、コロラド州デンバーの消防士らが始めたのをきっかけにアメリカやカナダの各地に広がった。

同時多発テロから17年たった今年も、ペンシルベニア州リングルズタウンのゴールドジムで複数の消防士が「階段上り」をして追悼したほか、サウスカロライナ州では、地元のビルの階段を消防士らが上った

In the end, I'm glad I got to do a stair climb with some pretty great people

Dylan Landuytさん(@dylanlanduyt)がシェアした投稿 -

カリフォルニア州サクラメントにはワールド・トレード・センターと同じ110階建てビルがあり、地元の消防士たちが屋上まで上った。ワールドトレードセンター・ビルに似せたモニュメントがあり、そこで祈りを捧げた。

アメリカ同時多発テロ事件

2001年9月11日に、アメリカ本土で同時多発的にテロ事件が起きた。

計4機の旅客機がハイジャックされ、うち2機がニューヨークのワールド・トレード・センターのツインタワービル北棟と南棟にそれぞれ突入。両棟とも爆発・崩壊した。

3機目はバージニア州の国防総省本庁舎(ペンタゴン)に激突。4機目は乗客らがハイジャック犯に反撃し、ペンシルベニア州に墜落した。

一連のテロ事件による犠牲者は約3000人。その多くがワールド・トレード・センターにいた人や現場で救助にあたった消防士らだった。

アメリカは、テロを企てたのは、オサマ・ビンラディン容疑者率いるイスラム過激派の国際テロ組織「アルカイダ」と断定した。

AFP/Getty Images
オサマ・ビンラディン容疑者

アルカイダは、ソ連(ロシアの前身)が1979年にアフガニスタンに侵攻した際に結成され、アラブ諸国から義勇兵を募って軍事訓練をするなど武装化を進めていた。

テロ事件後、アメリカはビンラディン容疑者らがアフガニスタンに潜伏しているとして、タリバーン政権に身柄の引き渡しを要求。だが、政権が拒否したため、アメリカはアフガニスタン攻撃に踏み切った。

ビン・ラディン容疑者は2011年5月、パキスタンに潜伏しているところをアメリカ海軍の特殊部隊によって殺害された。