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2018年09月17日 11時37分 JST | 更新 2018年09月18日 15時41分 JST

樹木希林さん、現場で色々な言葉をかけていた。「隅っこにいないで胸を張りなさい」

ダメ出しから、励まし、死生観まで。「みんな死ぬの。どうしようもないこともあるの。それでも生きるのよ」

9月15日に75歳で死去した、俳優の樹木希林さん。その独特の演技や人生観に魅せられた人は多かった。5月には「万引き家族」でカンヌ映画祭に参加、10月には次の出演作「日々是好日」の公開も控えるなど、亡くなる数カ月前まで俳優の活動を続けていた。訃報が流れた後、Twitterなどでの追悼のメッセージが相次いだ。

■「神々しくさえありました」

朝日新聞デジタルによると、樹木さんが出演し、カンヌ映画祭でパルムドールを受賞した「万引き家族」の是枝裕和監督は次のようなコメントを寄せた。

監督と役者の関係を超えて、濃密な楽しい時間を共有させて頂きました。体が弱ってからもどこかその、初めての体験を面白がっているようなところがあり、凄(すご)みと軽やかさの同居した姿は神々しくさえありました。本当に見事な、希林さんらしい人生の締めくくり方をされたと思います。

AFP/JIJI
カンヌ映画祭に登壇した、「万引き家族」の出演メンバー。樹木さん(左から2人目)と是枝監督(左端)

オリコンニュースによると、10月13日公開の映画「日日是好日」で共演した俳優の黒木華さん、多部未華子さん、大森立嗣監督がコメントを寄せた。

「公開初日にお会いできると思っていたのに、残念です。昨年12月、撮影しながら希林さんのことが大好きになっていきました。大事なことをひょうひょうと語る姿が目に浮かびます。出会えたことは僕の財産です。今はただご冥福を祈るばかりです」(大森監督)

「突然すぎて、なんと言えばいいか本当に言葉が浮かびません。希林さんとお仕事をご一緒できたことはとても光栄でしたし、かけがえのない時間でした。もっと、もっと、お話ししたかったです」(黒木さん)

「突然のことで言葉がどうしてもつまってしまいます。寒い撮影の中、樹木さんの控え室にお邪魔して、2人で膝掛けを分け合いながらお話ししたこと、忘れません。今はただただ、ご冥福をお祈りいたします」(多部さん)

■「一度でいいからご一緒したかった」

Twitterでも、追悼のメッセージが相次いだ。中には、自身と樹木さんのエピソードを明らかにする人も。俳優の佐藤二朗さんは、ずっと目標にしていた、唯一の異性の俳優だった、と明らかにした。

AFP=時事
2016年、是枝監督の「海よりもまだ深く」がカンヌ映画祭に出品された際、樹木さんも参加した

■「恐ろしい喜劇女優が出てきたと子供心に思った」

タレントのラサール石井さんは、樹木さんの若い頃の演技ぶりを、「恐ろしい喜劇女優が出てきたと子供心に思った」と振りかえる。

時事通信
21歳だった樹木さん,。この年から始まったドラマシリーズ「七人の孫」での演技で話題になっていた=1964年12月

■舞台裏で「あんな無粋なこと言わないで」

元TBSアナウンサーの久保田智子さんは、かつて司会を務めた映画の舞台挨拶の際、樹木さんから言われた言葉を綴った。

時事通信
東京国際映画祭のクロージングセレモニーで行われたARIGATO(ありがとう)賞の授賞式に登壇した女優の樹木希林さん(東京都港区のTOHOシネマズ六本木)

■撮影現場で「隅っこにいないで胸を張りなさい」

若手俳優からも、追悼のメッセージが相次いだ。

映画「わが母の記」で共演した俳優真野恵里菜さんは、新人だった自分をフォローしてくれた樹木さんの言葉を振り返った。

時事通信
4月28日に公開される映画「わが母の記」をPRするため、舞台となった静岡県の川勝平太知事(左端)を表敬訪問した(左から)樹木希林さん、原田真人監督、役所広司さん(静岡県庁)

■数々の愛あるダメ出し、宝物

■病はほころびのよう

社会的な問題への関心も高かった。2017年6月のハンセン病フォーラムに登壇したときは、次のように語っていたという。