「日本の人にも応援して欲しい」ノーベル平和賞に選ばれた、デニ・ムクウェゲ氏とナディア・ムラド氏はどんな人?

“軍事戦略”としての性暴力を、世界から無くす活動をしてきた
Twitter / The Nobel Prize

2018年のノーベル平和賞は、「戦場での武器としての性暴力」と闘ってきた、二人の人物が受賞した

そのうちの一人、婦人科医のデニ・ムクウェゲ氏は、紛争が続くコンゴ民主共和国で、兵士らからレイプを受けた被害者の治療を続けてきた

「デニス・ムクウェゲ医師は、人生の大半を、コンゴ民主共和国の性暴力被害者を助けることに費やしてきた」

1998年には東部のブカブに、被害者の治療のための病院を設立。治療に携わりながら、国連などでコンゴで起きている、レイプ被害の惨状を訴えてきた。2008年には国連人権賞を受賞している。

ハフポスト日本版は2016年、ムクウェゲ医師にインタビューした。その時にムクウェゲ氏は、コンゴで起きている耳を覆いたくなるような性暴力を「女性を破壊する行為で、テロリズム」と強く批判した。

そして「日本の人たちには、大統領に対して反対の声をあげているコンゴ人たちを応援してほしいと思います」と訴えた。

もう一人の受賞者ナディア・ムラド氏は、イラク・クルド民族少数派のヤジディー教徒。

2014年8月、過激派組織「イスラム国」(IS)に住んでいた村を攻撃されて捕虜となり、繰り返しレイプや暴力を受けた

脱出に成功にした後、紛争地での性暴力の実態について語り、性暴力根絶を訴える活動を続けている。2016年、23歳の時に人身売買の被害者を支援する国連の親善大使に任命された。

「彼女自身と他の人たちを襲った暴力について語ってきた、ナディア・ムラド。類まれな勇気で、自らの苦しみを語り、他の被害者を代表して声を上げてきた」

"軍事戦略"としての性暴力を、世界から無くすための活動に、携わってきたムクウェゲ氏とムラド氏。ノルウェーのノーベル委員会は二人を、「極めて重要な貢献をしてきた」と讃える。

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