下村脩さんが死去、2008年にノーベル化学賞。「緑色に光るたんぱく質」をクラゲから発見

細胞の中に「光る目印」を付ける技術に繋がりました。
2008年12月、ストックホルム大学で緑色に光る「GFP」を披露する下村脩さん
2008年12月、ストックホルム大学で緑色に光る「GFP」を披露する下村脩さん
OLIVIER MORIN via Getty Images

2008年にノーベル化学賞を受賞した、ボストン大学名誉教授の下村脩(おさむ)さんが10月19日、長崎市内で死去した。90歳だった。NHKニュースなどが21日に報じた。

デジタル版 日本人名大辞典+Plus」などによると下村さんは、1928年生まれ。名古屋大学助教授などをへて、1982年からはウッズホール海洋生物学研究所上席研究員。

下村さんは1962年に、オワンクラゲから分離したGFPというたんぱく質に紫外線を当てると緑色に光ることを発見。これによって、細胞の中に「光る目印」を付けて、生きた状態のまま観察できるようになり、iPS細胞の研究をはじめ医学や生命科学の研究に欠かせない技術となった。

この功績により、2008年にアメリカの研究者2人とともにノーベル化学賞を受賞している。

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