「海部観光」グループ(徳島県)の高速バス運転手(59)が指導員(53)の指示に従わず、運転を放棄、乗客が1時間待機させられるというトラブルが6月にあった。四国運輸局は11月5日、「運転者に対する指導監督が不適切だった」として同社に文書で警告したと発表した。
■「はい?」と指示が聞こえないふりをする
四国運輸局によると、運転手は指導員の指示を無視して、立ち寄る予定のなかった高速道路のパーキングに駐車して、運転を放棄したという。
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指導員も、運転に必要な健康状態のチェックを受けていなかったため運転できず、乗客は後続便が来るまでの約1時間放置された。
きっかけは、指導員が「ギアを上げなさい」と指摘したことだった。
最初は穏やかな口調で始まったやり取りだったが、運転手は「低いギアで走るのが自分のやり方だ」と声をあらげて反発。「(これ以上)運転できない」として、予定になかった淡路島のパーキングエリアで停車した。
運転手は「はい?」などと発言し、指示が聞こえないふりをして停車を強行。指導員も「まっすぐ(進路通りに)行きなさい」と言い合いになった。
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車内マイクのスイッチがオンになっていたため、二人の口論は車内の乗客にも丸聞こえになっていた。運輸局にも、乗客から運転手と指導員の口論を聞いたという情報が寄せられたという。
運転手は入社2カ月の新人だが、バス運転手の経験はあった。運転手は退職済みで、指導員は在職中だという。
ハフポストは海部観光にも取材を試みているが、電話に応答がなく、連絡がとれていない。