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2018年11月22日 12時25分 JST | 更新 2018年11月22日 15時39分 JST

大谷翔平選手が東京で記者会見。「ひじにメスをいれることはもちろん、抵抗があった」(一問一答)

結婚や日本とアメリカの野球の違いについても語った

Kazuhiro Sekine
記者会見する大谷翔平選手=東京・日本記者クラブ

メジャーリーグで投打「二刀流」で活躍し、新人王を獲得したエンゼルスの大谷翔平選手(24)が11月22日、日本記者クラブ(東京)で記者会見した。受賞の喜びやケガの現状などについて語った。

会見冒頭、大谷選手は手術についてこう述べた。

「ひじにメスをいれることにはもちろん抵抗はありましたし、入れないなら入れないほうがいいのかなと思っていましたが、長期的に見た時に、健康な状態で不安なく自分のパフォーマンスを出せるのが一番で、そのために必要な手術だった。術後の経過は順調で、日常生活に関しても特に不自由することなく、最初の1カ月はなかなか思い通りに右手は使えず苦労はしましたが、今は不自由ないし、今はやってよかった」

Kazuhiro sekine
会見に臨む大谷選手

記者会見の主なやり取りは次の通り。

――オープン戦で結果が出なかったとき、イチロー選手を訪ねてアドバイを求めたと聞いています。何を求めて、どのようなアドバイスを聞いたのですか。

アリゾナキャンプのときで、なかなか思い通りにいかない中で、精神的なものも含めて一番経験されてきた方に話をうかがいたいと思い、実際にお会いしました。そこから精神的にも技術的にも進歩してシーズンに入っていくことができたので、すごく感謝しています。

――メジャーに行かれて適応するのに苦労したこと、メジャーの選手でここがすごいなと思ったところは。

どのぐらい差があるかということについては個人もそうですし、日本とアメリカの野球もそうです。行ってみないと正直わからないことが多かった。

行った直後は本当にすべてが違うというか、野球自体が文化も含めて違うなと感じました。レベルが総合的に、パワーとかだけではなくて、技術もスピードも高いなというのは感じました。

――現在のリハビリのメニューと次の段階を教えてください。2月になればバッティング練習も再開できるのではと言われているが。

今はランニング含めての有酸素運動と下半身、体幹のトレーニング。右腕を使わないトレーニングはできる。右腕についても軽い負荷がかかった抵抗運動はできる。継続的にやっているのは屈曲伸展の運動です。

実戦復帰については、1週間、2週間単位のリハビリの進行具合で全然変わってくる。今は次のステップに順調に進めるようにやっていきたい。

――新人賞受賞をどう聞いたのか。今改めてどう思っているのか。

率直にうれしかったですし、中継につながっていてリアルタイムで聞くことができた。自分が受賞するかもしれないし、わからない状態で、投票してくれた記者の皆さん、応援してくれたファンの皆さんに感謝するところはたくさんある。

同じリーグで1年間プレーして、同じように素晴らしい成績を残した選手はたくさんいます。自分もうれしいですが、そういう選手に対してリスペクトしたい。僕としては3人に選んでいただいただけでもうれしかった。

――祝福のメッセージはたくさんもらいましたか。

はい、もらいました。

――差し支えなければ、教えていただけませんか。

何をですか、内容ですか。

――はい。

差し支えあります(笑)。すいません。

――この1年間で、支えになった人やものはありますか。

お世話になった人は通訳の(水原)一平さん。私生活も含めて支えてもらった。

Kazuhiro Sekine
大谷選手

――受賞した新人王の位置づけは。日本で実績があって、当然獲らなければならない賞だったのか。それとも獲れるとは思っていなかったのか。

個人的に獲れるかどうかは行ってみないとわからなかった。もちろん、日本で5年間やってきた自信はあったし、日本のプロ野球のレベルを考えて、やっぱり獲りたいという気持ちがあった。

実際に行ってみると、レベルも高かったですし、どこで何をやってきたかに関係なく、勝負するところなのかなと感じた。最終的に獲れて、色んな方に喜んでもらってよかったです。

――英語の上達はどうでしたか。

ほぼないと思います(笑)

――新人王の授賞式では英語でスピーチするかと思うが、この場で1年を振り返って一言、英語で話していただけないでしょうか。

できません(笑)

――投打で最も印象に残っているものは。

投手に関しては初登板、緊張してマウンドに上ったので結果どうのこうのよりは、そのゲーム自体が印象に残っています。バッターに関しては初ホームラン。ホームの1打席目で打てたので。

――サイレントトリートメントのときの心境は。

わからなかったので、最初は嫌われてるのかなと思いました(笑)

――昨年10月に右ひじにPRPの処置をされて、今年の6月にもやられた。この10月にトミー・ジョン手術。3度繰り返した原因をどう分析するか。

原因がこれだとわかっていれば楽なんですけど、一つではないのでより難しくなっている。変えられる点で言えば、フォームをより効率よく、スムーズに投げられるように。

まあ、今に始まったことではないですし、ここまでずっと持っている課題ですし、投手なら誰でもやるべきことの1つ。

ただ、人より速いボールが投げられる点に関して言えば、より大きな負荷がかかるというのはしょうがないことではあるので、そこを含めてより効率よく投げていけるところを見つけていくのが最初にできること。

――日米の野球の違いを教えてください。

一番は技術かなと。もちろん、フィジカルが違うというのは見ていればわかると思うんですけど、自分が思っている以上に技術も進歩していますし、自分が考えていた以上に先の技術が取り入れられているんじゃないかなと。

自分が変わって、もっとよりよい方向に進化していかないと。ついていけない方が多かったので。そこを理解するのに時間がかかった。自分のやり方でやりたいという思いもあったので、そことの葛藤はあった。

――ご両親はどんな言葉をかけられたか。ご結婚のご予定はおありか。

母にしか会っていないので、地元にも帰っていないし、きょうだいにも会っていないですけど、特に何も言葉はかけられはしなかったですね。まあ、お疲れ様と。

結婚に関してはまったくもってないので。

――何歳までに結婚したいとかありますか。

ないですね。

――二刀流のリカバリーはどうしていましたか。

飛行機移動が多いと聞いていたのですが、1年間スムーズにできたかなと。選手しか乗っていない飛行機なのでリラックスして、次の試合に向けてつくることができてよかったと思います。

――バッティングフォームを変えたことについてと、東京五輪出場への意欲は。

結果が出ないし、手応えも感じなかったので、少し変えてみようかなと取り組んだことがいい方向にちょっとずつ転んでいったのかなと。

オリンピックについては僕の気持ちだけでどうなるわけでもないので。日本で開催されることに興味を持っています。野球も選ばれていますし、出場したいなと思うのは普通のことじゃないかと。

Kazuhiro Sekine
大谷選手

――チームの印象と、最も影響を受けたチームメイトは。

チームの第一印象はみんなすごいいい人。気さくな人。向こうから話しかけてくれたり。1年間その印象は変わらなかった。

影響を受けた選手はいっぱいスター選手がいてみんなから刺激を受けたんですけど、やっぱりマイク・トラウト選手は球界を代表する選手ですし、技術も人間性も含めて素晴らしいなと。見習うところしかない選手と思っています。

――二刀流について。ひじの故障もあり、いつかどちらかに絞るかなど、どう考えているのか。

今の時点では全く考えていません。最終的にシーズン終盤に代打に専念する人もいれば、守備に専念する人もいる。

それは何がいいとか悪いとかではなくて、プロの生活をしていく上で、自然にそういう道に入っていくというか。最初からそこに行くっていう人のほうが珍しいかなと。

そういう考え方をすれば、今の段階でそういう方向に行くのはあまりないのかなと。自然の流れの中でどちらかになる可能性はあると思いますけど、今の段階ではまったくないかなと思っています。

――サイレントトリートメントというのがメジャーリーグであることをご存知でしたか。

僕は全くわからなかったので、何が起きているのかまったくわからなかったというのが第一印象。やられた後は、自分のために時間を使ってくれてうれしかった。

――今シーズン、自分で点数をつけつると何点でしょうか。

自分で点数をつけることはないのですが、離脱してしまったことを考えるとあまりいい点数にはならないのかなと。

Kazuhiro Sekine
大谷選手は会見中、度々笑顔を見せた

――アメリカでご自身の自伝が発売されているのはご存知ですか。

いえ、わからないです。

――それについてどう思いますか。

うれしいんじゃないかなと思います。

――大谷選手を評価する中で必ず、ベーブ・ルースが登場します。ご自身、ベーブ・ルースをどのくらい意識されていましたか。

よく比較していただいてはいますが、個人的には神話の中の人物。現実から離れている存在。自分で意識することはなかなかない。

確実に数字は記録で残っていますが、そこに意識することは今の自分の実力ではない。1年1年積み重ねの中でそう思うことはあるかもしれませんが、今は考えられない。

――日本での過ごし方。何をしたいとか、何を食べたいとか。

まずは美味しいお寿司を食べたいなとは思っています。やりたいことについては特にないんですけど、今はリハビリを優先しなければいけない時期なので、アメリカにいても日本にいてもそこにしっかり集中したい。

――ベーブ・ルースについてどういう印象を持っていますか。

比較されるようになってから数字がよく出るので、素晴らしい選手ということは理解していますが、どこがどうすごいのかは理解できなかった。

投手より打者の印象の方が強い。なかなかホームランが出ない時代であれだけのホームランが打てたのはとてつもなくすごい。時代を代表するような選手であり、一選手として目指したいです。

――今日は先ほどおっしゃっていた水原通訳も来ています。何か一言お願いします。

ありがとうございます(笑)

――(司会)水原通訳、大谷選手の英語はどうですか。

(水原氏)聞き取るのはすごいと思いますし、話す方もこれからどんどん上達して、そのうち通訳が必要なくなるんじゃないかなと(笑)

――今シーズンの数字は満足しているか。来年の目標は。

満足していませんし、打席数など量が変われば数字も変わってくる。来年は打者で行くので、絶対的な量がわからないので数字は出せない。数字ではないですけど、ポストシーズンには行きたいと思っています。

――右足首の回復度合いは何%?

右足首は万全ですね。

Kazuhiro Sekine
会見場をあとにする大谷選手

日本人4人目の新人王

大谷選手は投手と打者をこなす珍しいスタイルで日本球界を席巻し、昨年のオフシーズンにポスティングシステム(入札制度)を使って野球の世界最高峰であるメジャーに挑んだ。

投手としては6月に右肘のじん帯に損傷が見つかって一時離脱、9月にも新たな損傷が見つかるなど「不完全燃焼」だったが、最終的には4勝2敗、防御率3.31、63奪三振の成績をマークした。

一方、打撃面ではスイングスピードの速さと選球眼の良さで長打を連発。104試合に出場し、打率2割8分5厘、ホームラン22本、61打点を記録し、アメリカンリーグの新人王に選ばれた。

シーズンが終わってすぐに大谷選手はトミー・ジョン手術(じん帯再建手術)を受けた。投手として登板するのは2020年の見通しで、それまで二刀流は「封印」されることになる。