毎月1日は「あずきの日」 1万人への調査結果、つぶあんとこしあん、どっちが人気?

つぶあん派かこしあん派は、世代が上がるにつれ...
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毎月1日は「あずきの日」です。

寒くなると恋しくなる「あんまん」。みなさんは「つぶあん」と「こしあん」、どちらがお好きですか?

東日本では「こしあん」が、西日本では「つぶあん」が主流と言われていますが、ウェザーニュースでアンケート調査をしたところ、全国的に「つぶあん派」が優勢という結果が出ました。

全国的に「つぶあん派」が大きく上回る

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昔の人々は、月が膨らみだす旧暦の1日と、満月となる15日に、あずきの入った「お赤飯」を炊いて祝ったそうです。この習慣にちなんで、栄養豊富なあずきを多くの人々に食べてもらおうと、井村屋グループ株式会社(本社・三重県津市)が毎月1日を「あずきの日」と制定し、日本記念日協会から認定されました。

12月の「あずきの日」を前に、ウェザーニュースではアンケート調査を行いました(11月28日実施・回答10576人)。

調査結果では、「つぶあん派」が58%、「こしあん派」が37%、「あんこは食べません」が5%で、「つぶあん派」が優勢でした。

東日本「こしあん」、西日本「つぶあん」ではない結果に

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地域別では、「こしあん派」が関東と北海道で40%と比較的多かったものの、全地域で「つぶあん派」が「こしあん派」を大きく上回る結果となりました。

東日本では「こしあん」が、西日本では「つぶあん」が主流と言われていますが、今回の調査ではその傾向はみられませんでした。

若い世代は「こしあん派」

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また年代別では、若い世代ほど「こしあん派」という傾向が出ました。

10代は55%、20代は50%が「こしあん派」。30代で「つぶあん派」(48%)が「こしあん派」(46%)を逆転、年齢層が上がるほど「つぶあん派」が優勢となり、60代以上では73%にも達しました。

「つぶあん派」からは、「より存在感のあるつぶが大好き」「つぶつぶ感の歯ごたえがいい」といった声や、「子どもの頃はこしあんでしたが、中年以降はつぶあんに好みが変わりました」とのコメントがありました。一方、「こしあん派」からは、「滑らかさがたまりません」「歯と歯の間に挟まらないから」などの声が聞かれました。

「あんまん」は東西で使い分け?

東西であんの好みが分かれると言われるのは、使われる小豆の違いが影響しているという見方があります。

全国的な小豆の産地は北海道と兵庫県の丹波地方や岡山県の備中地方ですが、北海道産の小豆は皮がやわらかく煮崩れしやすかったことから、こしてからあんをつくるのが一般的でした。

一方、丹波地方や備中地方の小豆は煮崩れしにくい「大納言」という品種のため、皮がついたままあんに使われてきたそうです。昔は流通エリアが限られていたため、こうした小豆の違いが、東西の好みの違いを生んだというのです。

「井村屋」でも、「あんまん」は西日本ではつぶあん、東日本ではこしあんの需要が多いそうですが、西日本でも一部地域で「こしあん」を販売するなど全国対応が可能だそうです。

今年は北海道産の小豆が不作...

あんまんだけでなく、おしるこやぜんざいも冬の楽しみです。

あいにく、今年は夏場の天候不順などの影響で北海道産の小豆の収穫量が落ち込み、価格が高騰しています。

ただ、小豆には良質のタンパク質やビタミン類、食物繊維などが豊富なうえ、抗酸化作用のあるポリフェノールも多く含まれているなど、健康にはよい食品です。

上手に小豆を食べて、寒さを乗り切っていきたいものです。

参考資料など

井村屋HP(https://www.imuraya.co.jp)/『和菓子・茶・酒(全集 日本の食文化)』(監修:石川寛子、雄山閣出版)/『図説 和菓子の今昔』(青木直己、淡交社)

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