ソユーズ、打ち上げ成功。宇宙ステーションの無人化を回避

打ち上げから約6時間後に国際宇宙ステーションとドッキング。
カザフスタンのバイコヌール宇宙基地で3日、ソユーズロケットに乗り込む(上から)カナダ、米国、ロシアの宇宙飛行士=ロイター
カザフスタンのバイコヌール宇宙基地で3日、ソユーズロケットに乗り込む(上から)カナダ、米国、ロシアの宇宙飛行士=ロイター
朝日新聞デジタル

ソユーズ打ち上げに成功 宇宙ステーションの無人化回避

ロシア、米国、カナダの3人の宇宙飛行士を乗せ、カザフスタンのバイコヌール基地から打ち上げられたロシアのソユーズロケットが3日、国際宇宙ステーション(ISS)とのドッキングに成功した。10月に起きた同ロケットの打ち上げ失敗事故後、有人ロケットの打ち上げは初めて。ISSが無人となる事態も回避された。

ISSに宇宙飛行士を送る手段は現在、ソユーズロケットのみ。今年6月からISSに滞在している宇宙飛行士3人は今月中旬には地球に帰還しなければならず、それまでに打ち上げを再開しなければ、ISSが無人となり運用に支障が出ると懸念されていた。

打ち上げから約6時間後の同日午後8時半過ぎにドッキングし、今回打ち上げられた3人と、今年6月からISSに滞在している米国、ロシア、ドイツの宇宙飛行士3人が合流した。飛行士たちが抱き合ったり、キスし合ったりする様子はロシア国営テレビなどで伝えられた。

クリミア半島の併合などを巡って欧米とロシアの対立が続く中、ISSを中心とした宇宙開発はロシアと欧米の関係が良好な数少ない分野だ。ソユーズロケットを運用するロシアへの期待も高く、プーチン大統領は、「宇宙開発は政治問題の影響を受けない。(関係する国々を)統合する分野でもあり、今後もそうあって欲しい」と今後も力を入れる方針を示している。(モスクワ=石橋亮介)

(朝日新聞デジタル 2018年12月04日 11時08分)

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