カミソリの米ジレット、「男らしさ」を問いかける広告動画が話題に。ネットには賛否の声

より良い行いをするよう、男性たちに促しているように受け取れる。
ジレットの広告動画「We Believe」の一場面
ジレットの広告動画「We Believe」の一場面
YouTube/Gillette

カミソリ会社米ジレットは#MeToo時代の男性に語りかける。「これが男のできるベストか?」

1月14日に公開されたジレットの広告動画が、ネットで話題になっている。

ジレットはこの動画で、30年続く「The best a man can get(最高を、男の手に。)」という同社のスローガンを置き換えるように、「Is this the best a man can get?(これが男ができるベストなのか?)」と問いかけた。

MeTooなどのセクハラ問題をはじめ、家庭や仕事、路上での女性の扱いを考え直す動きのある今のアメリカで、より良い行いをするよう男性たちに促しているように受け取れる。

ジレットは、「僕らは信じる(We Believe)」と題された広告動画の主旨について、「いじめなど、『男だから』という言い訳で見逃されるような、"有毒な男らしさ"を象徴する問題行動を指摘すること」だと説明している。

ジレットを傘下に持つP&Gのグローバル・グルーミング部門責任者は、「ジレットは男性のベストを信じています。お互いが責任を持ち、悪い行動への言い訳をやめ、個人のベストに向かって取り組む新世代をサポートすることにより、ポジティブな変化を生み出したいのです」と話す。

広告は一部の視聴者からは賞賛を受けた。一方で、その先進的なメッセージは一部の顧客を激怒させ、Twitterではハッシュタグ「#BoycottGillette」をつけて、ジレットのカミソリを捨てるよう呼びかける運動も起こっている。

ジレットのブランド・ディレクターはCNNの取材に対し、この議論に驚きはなかったと明かしている。

「こうした議論が起きることは予想していました。実際に議論が必要です。もし話し合わなければ、本当の変化は起こらないと思います」

ジレットは、今後3年間で年間100万ドル(約8800万円)を非営利団体に寄付すると発表。最初の寄付先となる団体は、若者の育成などを支援する「ボーイズ・アンド・ガールズ・クラブ・オブ・アメリカ(Boys and Girls Clubs of America)」という。

ハフポストUS版の記事を翻訳、編集しました。

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