これからの経済
2019年01月19日 19時26分 JST | 更新 2019年01月19日 19時39分 JST

リアーナ、ルイ・ヴィトン擁するLVMHグループで新ブランド立ち上げか。報道が意味するファッションの未来

混沌としたファッション業界が、SNSで数千万フォロワーを抱えるリアーナに期待するものとは。

Kevin Mazur via Getty Images
BROOKLYN, NY - SEPTEMBER 14

歌手のリアーナが、ルイ・ヴィトン、クリスチャン・ディオールなどのブランドを擁するLVMHグループとともに新ブランドを立ち上げるための準備を進めていると複数のメディアが報じている。WWDが関係者への取材を元に「独占スクープ」として1月17日に報じると、NewYorkTimesGuardianなどの大手メディアが一斉に追随した。

真実は明らかになっていないというが、実現すれば1987年にスタートした「CHRISTIAN LACROIX(クリスチャン・ラクロア)」に続き史上2つ目の、LVMHがゼロから立ち上げるブランドとなり"偉業"とも呼ぶべきプロジェクトになる。

Twitterで8900万、Instagramで6700万のフォロワーを抱えるリアーナ。歌手としての実力やカリスマ性はもちろんのこと、多様性を重んじる言動で世界中から支持を得ている。

リアーナが本当にLVMHとブランドを立ち上げるとしたら、それはどんなことを意味するのだろうか。

どんな人でもファッションを楽しめるアイテムに期待

リアーナはこれまで、自身の名字「Fenty」を冠した化粧品ブランド「Fenty Beauty by Rihanna(フェンティビューティ バイ リアーナ)」やランジェリーブランド「Savage x Fenty(サヴェージ×フェンティ)」を手がけてきた。

化粧品ブランドから発売したファンデーションは全40色で展開した。ファンから「本当に40色も出るの?」とInstagramで問われた際には、「私たちはそれぞれ色んな肌の色合いで生まれてくるわけで、そういう女の子たちみんなに対応したい。特にこれまでメイク界で取り残されがちだった、私みたいなブラウン肌のシスターたちにはね」と応じていた

「fentybeauty」Instagram公式アカウントより

自身のランジェリーブランドのファッションショーではジジ・ハディッドなどのスーパーモデルだけではなく、様々な体型や人種のモデルを起用。中には妊娠中のモデルもいた。

ランウェイのバックステージでは「(ショーでは)そうなってほしいと思う未来を表現した。それは、体形や人種、文化を問わずに、あらゆる形で女性が祝福されること。自分の体がどう見えるかで女性が悩んだり、周りの目を気にしたりすることほど残念なことはないと思う」と語っていたという。

Presley Ann via Getty Images
BROOKLYN, NY - SEPTEMBER 12: Model walks at the Savage x Fenty - September 2018 - New York Fashion Week at Brooklyn Navy Yard on September 12, 2018 in Brooklyn, New York. (Photo by Presley Ann/Patrick McMullan via Getty Images)

こうしたリアーナの多様性を大事にする商品づくりは、メディアでも広く取り上げられてきた。

LVMHと立ち上げる新ブランドは、洋服や革製品、アクセサリーなどが展開されると可能性があると報じられており、リアーナがどんな風に商品作りをしていくのか、期待がかかる。

経歴も大事だけど、それだけじゃない。ファッション業界も変わる?

今回のニュースに驚きを隠せないのはファッション関係者だ。

ファッションを学び、デザイナーとして一歩ずつ地道に経験を積み上げていくのが当たり前だった業界で、歌手からファッション業界に入ってきたリアーナの"大抜擢"が本当だとすると、今後のファッション業界の常識を変える出来事になるかもしれない。

「伝統的ブランドが、ジェネレーションZ(1996年以降生まれの若者)市場に大きな影響を持つリアーナのような著名人と組むというのは、ファッション業界の現状を反映している」と報じるメディアもある。

NewYorkTimesでファッション評論のトップを務めるヴァネッサ・フリードマンは以下のように綴っている。

「今や、エリートファッションの世界は混沌としている。ストリートファッションの隆盛や消費者との直接的なつながり、多様性の欠如に対する意識の高まりなどで、状況はぐちゃぐちゃだ。そんな中で、LVMHがリアーナに未来への希望を見いだすのは何の不思議もないように思える」