静岡パワハラ自殺、再発防止策は「上司も部下に『ですます調』」

知事は「言葉遣いから改めることが大切」と意義を強調
静岡県の川勝平太知事
静岡県の川勝平太知事
時事通信社

パワハラの再発防止はまず「言葉遣い」から--。静岡県の川勝平太知事は、県職員がパワーハラスメントが原因で自殺したことを受け、幹部職員に対して部下と話すときも「ですます調」で話すように求めたことを明らかにした。

■再発防止は「言葉遣いから改める」

川勝知事は1月24日の記者会見で、県職員が上司から「日本語が書けない」など能力や人格を否定する発言を受け自殺したことに触れ、「職員が職場で命を落とすことはあってはならない」と話した。

その上で再発防止策として、幹部職員に対して、部下と話すときも「ですます調」で丁寧に話しかけるように訓示したことを明らかにした。その理由について川勝知事は「部下にはぞんざいな言い方になることもあるので、言葉遣いから改めることが大切だ」と説明している。

■「心得として実施」

静岡県人事課によると、職員の服務規程「静岡県処務規定」には言葉遣いに関する記述はない。今後も規定を変える予定はないが、「職員の心得として実施するよう全職員に呼びかけたい」としている。

■静岡県職員を巡るパワハラ騒動

静岡県の男性職員が2017年の3月に自殺し、その後の調査で上司から「日本語が書けない」「ばかだ」などと人格や能力を否定する発言を受けていたことがわかった。朝日新聞によると、2018年に遺族が男性職員と上司のやり取りを記録した音声データを提出し、12月には上司のパワハラを認定。上司は減給10分の1(3か月)の懲戒処分となった。

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