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2018年07月09日 11時38分 JST | 更新 2018年07月09日 11時38分 JST

松本智津夫死刑囚ら7人死刑執行で残る6人は?後継団体の動きは? 元オウム担当検事が見解

「残りの死刑囚には、刑務所の中の情報や面会者を通じて、7人の死刑執行が伝わることはあるだろう」

 6日、オウム真理教のかつての教祖・麻原彰晃こと松本智津夫死刑囚(63)ら7人の死刑が執行された。きのう執行されたのは、松本死刑囚のほか、早川紀代秀死刑囚(68)、井上嘉浩死刑囚(48)、新実智光死刑囚(54)、土谷正実死刑囚(53)、中川智正死刑囚(55)、遠藤誠一死刑囚(58)の6人。

 松本死刑囚は、坂本弁護士一家殺害事件、松本サリン事件、地下鉄サリン事件など3つの事件を首謀し、このほかの事件を含め13の事件で死者29人を出した人物。東京地検でオウム関連事件を担当していた落合洋司弁護士は、死刑執行に「ああついに来たな」と心情を語る。

 「昨年暮れから今年初めにかけて、最後に残っていた被告人の判決が確定した。こういう状態(死刑執行)が遠からず来ることは分かっていたが、実際に起きてみると『ああついに来たな』と。3月に一部の死刑囚を東京外に移送して分散させたことは、法務省は否定しているが死刑に向けた準備だったのは間違いないこと。来年には天皇陛下の退位や元号改正が迫っているので、年内中には執行されるだろうと思っていた」

 7人の死刑が執行され、残るオウム真理教事件に関わる死刑囚は6人。落合弁護士は、この6人についても遠くない時期に死刑が執行されるのではとの見方を示す。

 「残りの死刑囚には、刑務所の中の情報や面会者を通じて、7人の死刑執行が伝わることはあるだろう。法務省は死刑執行にあたって『心情が安定した状態で執行を目指す』としているが、情報が伝わって時間が置かれれば置かれるほど心情の安定を保てなくなる。従来であれば、関連する事件の死刑囚が複数いる場合、公平性と心情の安定から同日に執行するのが慣例。今回は13人いるので同日執行は現場の負担があったのだろうということと、死刑廃止が世界的な趨勢の中で、日本が強い批判にさらされている状況もあったのでは」

 一方、死刑が執行されたことによって懸念されるのは、松本死刑囚が"神格化"すること。オウム真理教の後継・分派団体には、2000年にオウム真理教から改称し現在の信者数は1450人とされる「アレフ」、2007年にアレフから分派し上祐史浩氏が代表を務める「ひかりの輪」などがある。

 落合弁護士は、特にアレフでは松本死刑囚が今でも絶対的な崇拝の対象になっているとし、「そういった人物が死刑を執行されたということで神格化されるとか、執行された東京拘置所が聖地として崇められるとか、あるいはテロの危険性は無視できないと思う」と指摘。宗教における死=殉教者として後に続く者、怒りを覚える者が出てくることを懸念した。

(AbemaTV/『けやきヒルズ』より)

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