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2018年01月30日 10時20分 JST | 更新 2018年01月30日 10時20分 JST

コインチェック“580億円相当”流出の問題点、他の仮想通貨への影響は?

「NEM財団が犯人の追跡を始めている」

 仮想通貨取引所コインチェックで仮想通貨「NEM」580億円相当が不正送金された問題で、金融庁は28日、コインチェックの大塚雄介取締役らから流出経緯や会社の管理体制などについて聞き取りを実施。その結果、安全対策が十分でないために仮想通貨の流出をまねいたとして今日、再発防止・顧客保護の体制強化を求める業務改善命令を出した。

 コインチェックは被害に遭った26万人全員に日本円で返金することを表明。約460億円を自己資金で返金するとしているが、返金や取引再開の具体的な時期は明言せず、利用者からは不安の声が上がっている。

 なぜ仮想通貨大手取引所のコインチェックで流出が起きたのか、他の仮想通貨への影響はないのか。テレビ朝日経済部で"ミスタービットコイン"の名を持つ松本寛史記者が『けやきヒルズ』(AbemaTV)で解説した。

 今回指摘されているのはコインチェックのセキュリティ体制の甘さ。金融庁などは「コールドウォレット」「マルチシグ」を推奨しているが、コインチェックでは「ホットウォレット」を採用。常時ネットにつながっている環境で1つしかない暗号(カギ)が漏れたことで、ほぼすべてのNEMが流出した。推奨のセキュリティ体制をとっていなかった理由について、コインチェック側は技術面の難しさや人材不足などを挙げている。

 NEM流出は「海外からの不正アクセスによるもの」との指摘があるが、松本記者は「カギを盗むためのアクセスが海外からあったのだと思う」と説明。また、「NEM財団が犯人の追跡を始めている。どのアドレスからどのアドレスへ送金されたか過去のデータが全て残っているので、コインチェックにあったNEMが動いた先にしるしをつけて、その行き先を辿っている。しるしは通貨ではなく持っている財布につけるイメージ。流出したNEMを誰が今持っているのか色をつけている」と状況を付け加えた。

 NEMが返ってくる可能性については「NEMが使える場所はほぼなく、意味あるものにするには他の仮想通貨に変えたり現金にしたりする必要がある。これには取引所を通さなければならないが、NEM財団は各取引所にしるしがついた人に変えさせないよう通達を出している。ただ、これはあくまでもNEMを使えないようにする手段で、返してくれるかどうかはわからない。そのNEMが小分けに色々な人に送られてしまうと色つきの人ばかりになる」と懸念点を挙げた。

 では、ほかの仮想通貨に影響はあるのか? 松本記者は「値段はそんなに下がっていなくて、仮想通貨の問題よりはコインチェックの管理体制、企業の問題だという認識が強い」と指摘。安全な取引所の見分け方については「正直、情報公開がほとんどされておらず、どこがコールドウォレットやマルチシグに対応しているのか我々にはわからない。去年4月に法律改正があって、10月から仮想通貨取引所に登録を義務付けた。登録を受けていない取引所は『みなし取引所』となるので、そこが1つの基準になる」とした。

(AbemaTV/『けやきヒルズ』より)

次回『けやきヒルズ』は1月30日(火)12時から!「AbemaNews」チャンネルにて放送