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2018年04月19日 13時52分 JST | 更新 2018年04月19日 14時03分 JST

国内問題山積の日米首脳、トランプ大統領から“高い球”が投げられる可能性も?

交渉していく球が少ない日本、どのように対応していくのか

Abema News

アメリカ・フロリダ州のトランプ大統領の別荘で行われている日米首脳会談で、米朝首脳会談で拉致問題を取り上げるよう要請した安倍総理に対し、トランプ大統領は「提起する」と明言した。

 拉致問題についてトランプ大統領は「家族と会って約束した」と話したということで、米朝首脳会談の議題とすることで合意。また、北朝鮮の完全な非核化を目指す方針も確認した。トランプ大統領は「日本にとって最善となるようベストを尽くす」と強調し、日本の安全保障上の脅威となっている短距離・中距離ミサイルも廃棄の対象とする意向を示した。

 北朝鮮問題では歩調を合わせることができたが、次は通商問題を協議する予定となっている。アメリカのTPP復帰を促したい日本と、あくまで2国間の自由貿易協定(FTA)を目指すアメリカで交渉は難航しそうだ。

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また、米朝がすでに"極めて高いレベル"で協議しているとして、ワシントン・ポストは3月末にポンペオ次期国務長官が金正恩委員長と会談したと報じている。ホワイトハウスのサンダース報道官はこれを否定しているが、政治学者で東京大学先端科学技術研究センター助教の佐藤信氏は日本の立場にやや危機感をつのらせる。

 「元々、韓国やアメリカがリードする形で米朝首脳会談を行うことになった。その中で、次期国務長官が金委員長とどうやら会っているということで、米朝首脳会談への準備が順調に進んでいることをうかがわせる。これだけセッティングが進んでいるとすると、慌てて日米首脳会談をセッティングした日本の出遅れ感は否めない。核問題やミサイルの重要な問題に関しては口出しが難しい状況なので、日本としては拉致問題に関しては取り上げて欲しいという形で、そのための確約は得た」

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また、その確約を得たことから次は日本が譲歩せざるを得ない状況にあること、トランプ大統領が貿易・安全保障に主眼を置いている点から「トランプ大統領は、TPPではなく2国間でより有利な条件で貿易を行おうとFTAを進めてきた。最近になってトランプ大統領周辺が『TPPに戻りたい』と話し始めていて、実際に戻るのかどうかということが会談の1つの焦点になると思う」との見解を示した。

 双方の思惑がある中、共通しているのは国内で問題が山積している点。安倍総理は「森友・加計問題」「日報問題」「福田財務次官のセクハラ疑惑」などを抱え、トランプ大統領は「コミー前FBI長官の"暴露本"」「不倫疑惑」「顧問弁護士にロシア疑惑の捜査」などが取り沙汰されている。

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 佐藤氏は両者とも国内の立場が磐石ではないとし、「何とか外交で得点を稼ごうとして会談にも難しい問題を出してくる可能性はある。特に経済関係で、トランプ大統領から高い球・難しいものを投げられる可能性も考えられる。日本が交渉していく球は少ないので、どのように対応していくのかが注目される」と述べた。

(AbemaTV/『けやきヒルズ』より)

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(2018年4月18日AbemaTIMESより転載)