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2018年04月05日 10時59分 JST | 更新 2018年04月05日 11時00分 JST

“ない”はずの「イラク日報」が存在、相次ぐ公文書不祥事に政治学者提言「文書を残すことにインセンティブを」

出てきた日報には「戦闘」という文言が記されていた。

自衛隊のイラク派遣に関する日報が存在していた問題で、これまで繰り返し「ない」と答弁していた稲田元防衛大臣が「当時の答弁は正しかった」と釈明した。

「南スーダンの反省のもとでしっかり文書管理をするということで、今回徹底的に捜索をした結果、見つかったということだと思う。その(自身が大臣の)時は、確認したけれども発見されなかったということで、その報告を受けて答弁していたということです。これからも公文書の管理はしっかりやってもらいたい」

そもそも今回、イラク派遣の日報が見つかったきっかけも、「ない」とされていた南スーダンのPKO活動に関する日報が見つかったことを受けてのものだった。南スーダンの駐留地域では「戦闘がなかった」としていた政府だったが、出てきた日報には「戦闘」という文言が記されていた。

相次ぐ公文書の不祥事について、政治学者で東京大学先端科学技術研究センター助教の佐藤信氏は「文書を残すインセンティブを官僚に与えることが重要」と訴えた。

佐藤氏は「文書を公開することは評価するべき」とし、「文書をきちんと残すインセンティブを官僚に与えることが重要。自分達が資料を残しておいたら将来批判されるかもしれないと思うと、当然残したくなくなる。(文書が)無いことはしっかりと批判する一方、あることや公開したことはしっかりと評価して、そのうえで内容について議論する。官僚は日本政府のために働いているので、いかにうまく働いてもらうかメディアも国民も考えないといけない」と提言する。

4日の朝日新聞が「議員『失言』削除でいいの?」と報じた記事では、最近の国会で議事録の削除・修正が相次いでいることを指摘している。例えば、去年11月の衆院文部科学委員会で、日本維新の会・足立康史議員はある議員に対して「私は犯罪者だと思ってますけど、個人的には」と発言したが、議事録では「犯罪者」の部分は太線に置き換えられていた。

この点、佐藤氏は「問題発言、不適切な発言があった場合に議事録を修正するのは最近のことではない」とし、「今は政権に都合のいい方向に修正されているのではないかと問題になっているが、議事録というのは議論の結果を後に残すもの。その修正が許されている理由は、国会での議論が格調高いものであること、格調高い議事録を後世に伝えるためということを理解するべき。何が起こったのかは映像でチェックできるので、残していく議論は内容あるものでないといけない。公文書偽造との性質の違いを冷静にみなければいけない。」と述べた。

(AbemaTV/『けやきヒルズ』より)

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