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2018年07月11日 11時15分 JST | 更新 2018年07月11日 11時15分 JST

救助要請ツイートもアウトソーシングがカギ?平成最悪の豪雨、情報発信・収集の教訓は

「身を守るためには、自分で情報を探しにいかないとたどり着けない。」

西日本などを襲った「平成30年7月豪雨」がもたらした水害は100人以上の犠牲者を出す、平成最悪の豪雨被害となってしまった。気象庁は「大雨特別警報」を合わせて11府県に発表したが、その発表方法やタイミングが適切だったのかが議論されている。

たとえば気象庁が愛媛県に特別警報を発表されたのは8日午前5時50分だったが、現地ではそれ以前から河川の増水、氾濫に伴う被害が相次いでいた。菅官房長官は9日の会見で、気象庁や自治体の対応を検証する考えを示している。

9日放送のAbemaTV『AbemaPrime』に出演したNPO法人「レスキューストックヤード」代表の栗田暢之氏は「津波警報が出ても人々が逃げなかったというのが東日本大震災の教訓だった。そこで気象庁が津波や地震、大雨の特別警報を作り、警報を上回るものだということを表現している。避難を促すための情報ではなく、あくまでも数十年に一度の現象をもたらすくらいに差し迫っているという気象上の警戒情報だ。もちろんこれをサイレンや有線放送などで流すべきだという意見もあるが、県単位では広域すぎるし、避難勧告・避難指示については市区町村が出している。それはサイレンや有線、消防団が巡回するなどして伝達しているはずで、今回、大雨特別警報が出る以前に避難勧告や指示が出ていたのか、また、それによって住民が適切に避難していたかどうかを検証する必要があるだろう」と話す。

一方、災害時は行政やマスメディアの情報だけでなく、ひとりひとりが身を守るために自ら情報収集し、行動することも必要だ。

講談社の瀬尾傑・第1事業局担当部長は「身を守るためには、自分で情報を探しにいかないとたどり着けない。情報の差が生死を分けることもある。今回の水害で避難した人に話を聞くと、テレビを見ていても大きなエリアの情報しか分からず、どこの避難所に行ったらいいのかとか、周りがどういう状況になっているのといった情報は自分で探さなければならなかったと言っていた。そこで非常に有効だったのが、ネットに加えて、かなり細かく地域を限定した情報を流してくれていたラジオだったと。僕は出身が兵庫県だが、ネットが発達してきてはいるが、やはり頼れるのはラジオ、という状況は阪神淡路大震災の時とあまり変わっていないと感じた」と指摘した。

そんな中、愛媛県西予市野村町の"非公式"Twitterアカウント「おいでよ野村町(非公式)」は、「小さな町で交通の便も悪く救助が難しい状況です。電気も水道も通っていません。スマホの充電がなくなり、連絡が途絶える人も多いです。どうか報道関係者をはじめとする皆様、野村町の様子を伝えてください。大きな被害が出ています」とTweetした。

実はこのアカウント、野村町の住民ではなく、以前住人だった学生2人が同町の情報を拡散ために一昨年開設したアカウントだ。今回の事態を受け、町外からでも住民が数多くフォローしているこのアカウントで情報を拡散すれば現地の様子が全国に伝わると考え、運用を行っている。Twitterでの救助の要請方法についても説明、「具体的に救援内容を書きましょう」「住所がわかる場合は具体的に書きましょう」「#救助ハッシュタグをつけましょう」「写真を添えて状況がわかるようにしましょう」「住所が分からない場合は、詳しい位置情報をつけてツイートすることもできます」とアドバイスしている。

栗田氏は「本当に"今、助けて"という情報が伝わりやすい時代になったという点で、SNSはツールとしてすごく有効だ。自分の命は自分で守るというのが原則なので、情報をきちんと自分で入手することが必要。SNSを活用して、"私も逃げた""私も逃げた"という情報が入れば、『じゃあ、私も逃げよう』となる。そのようなネットワークになってほしい。もちろん正しい情報かどうか見極める判断力が必要で、一つの情報だけで判断しない方がいいという前提はあるが、すぐに逃げないといけないという情報が入ったら、行政が何と言おうと逃げるという強い意志で早めに行動を取らないといけない」とコメントした。(AbemaTV/『AbemaPrime』より)

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