定時退社で、早寝早起き!中国・上海人に学ぶ、健康生活のススメ

大気汚染や食物汚染などは、中国に暮らす人々自身にとっては死活問題!だからこそでしょうか。健康に対する意識が、若い頃からとても高いようです。

上海在住のchanaです。

▶1933年に建設された元・食肉工場が生まれ変わった、おしゃれな飲食店やギャラリー「老場坊」にて

今回は、上海人の「健康」についてお話します。

中国と聞くと大気汚染や食物汚染など、ネガティブなイメージを連想される方も多いでしょう。

中国に暮らす人々自身にとっては死活問題!

だからこそでしょうか......?

健康に対する意識が、若い頃からとても高いように私には感じられます。

健康に関して「意識高め」!

上海に住みだして意外だったのは、中国人の健康への関心がかなり高いことです。

中国人と食事に行くと、「果物や野菜をまず食べて。そうでないと健康に悪い」「胃の調子が悪い時に、ジャスミン茶や烏龍茶は良くない」「20時までには食事し終えたほうがいい」といった話をよくされます。

他にも食べる順番や飲み物など、その日の体調に合わせてアドバイスをくれることもしばしば。

また、冷たい飲み物は体が冷えるので良くないという考えもあり、ほとんどの人にとって冷たい飲み物を飲む習慣がありません。

コーヒーやお茶なども常温を好んで飲んでいますね。

▶火鍋料理では、必ず果物が先に出てくる

漢方や体調に応じた食材の選び方、ツボ押しやマッサージ、早寝早起き、ジム通いやヨガ、マラソンなど、若い人でも自分なりの健康管理術を確立・実践している人が多いように思います。

上の写真は家庭料理などにも使われる、梨からとれる糖分の塊。

漢方も調合されていて、すごく体に良いのだとか。

ここは豫園にある有名店で、効能に合わせて種類も豊富。

年配の方となると健康への意識の高さは当然として、運動も盛んです。

私が通う大学構内は一般開放されているのですが、若者よりも年配の方が運動しているのを見かけます。

マンションや公園にもたいてい決まってお年寄り向けの運動スペースがあり、運動器具が置かれています。

また、上海では毎夜20時くらいになると、駅付近で年配の方の団体(少なくとも20~30人。100人近いところも!)が曲を流して踊っているのを見かけます。

土日も公園などで、気軽に社交ダンスを楽しんでいますね。

▶駅前の広場や公園で、いくつかの団体に分かれて毎日開催。自由参加型

公民館などの運動スペースも、年配の方向けに開放されているそうです。

広告やTVCMも、健康や食品の栄養価に関するものが多く、本屋では必ず1階に医学・健康・栄養に関するコーナーがあります。

健康への意識が高いぶん、中国製品をあまり信用していないのも事実。

日本製品=健康被害がない=安心という話は、よく聞きます。

日本での「爆買い」はそういった意識から生まれているとも言えます。

定時退社で、早寝早起き!

上海で働く中国人は、定時退社する人がほとんどです。

17~18時には会社を出て、帰宅して自炊する人が多いようです。

中国人男性は料理ができる人がとても多く、特に上海人男性の9割は日常的に料理すると言われています。

▶火鍋の人気店。いつもたくさんの客で賑わうが出るのも早く、21時頃には席が空く

また、私がインタビューした中国人男性10人中8人が、22時前後には就寝しているという、なんとも健康的な結果が!

そのうち、目覚まし時計をセットせず、朝5〜6時には自然に起床するという方が半数でした。

一方で女性は早くて22時就寝、23~24時の方が多数でした。

ある人からは「目覚まし時計は医学的に見ても身体に悪いから、やめたほうがいい」とも言われたのですが、私からすればアラームがないと寝坊しそうで、逆に寝られなくなりそう!

外食では長居をしない!

食事の時間が、友人同士で外食しても、短いのが中国人!

先日、日本の友人と中華料理を食べに行った時、我々が食事する3時間半のあいだに、隣のテーブルは4回転しました。

日本人は「とりあえずビールとつまみ」からメイン、次にデザート。

そして締めのお茶、と実は長居体質なのかもしれません。

長居しない理由のひとつに、中国では日常的にお酒を飲む人が少ないことが挙げられます。

会社の飲み会も、21時頃にはお開きになるところが多いようですし、特に女性はお酒を飲む人が少ないように感じます(地域性もある。北方の女性は男性より飲むとか?)。

▶日常的にお茶をよく飲む中国人。カフェでも気軽に中国茶が飲めますよ~

お酒をあまり飲まない理由を中国人女性に尋ねたら、

・祖母も母も飲まないから

・身体に良くないから

・飲む習慣が今までなかったから(大学時代にもあまり飲まない)

・お酒をおいしいと思わない

と一気に4つも答えが返ってきました。

中国では飲酒に対する法律的な年齢制限がないものの、学校等で校則として規制されており、「喫煙、飲酒、麻薬」に対しては依存性があり手を出してはいけないものと教育されているようです。

社会に出るまでお酒に触れる環境がないことには驚きですね。

次回も上海人の生活や習慣についてお話します~!

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ライター

chana

1984年生まれ。東京家政大学造形表現学科でグラフィックやファッションデザイン、立体造形を学んだ後、大手生命保険会社に8年勤務。丸の内朝大学アジア発見クラスを受講するなどアジアに興味があり、アジアの混沌とした風景と活気ある雰囲気が好き。好きな言葉は「Nothing is impossible. Because,impossible itself says "I'm possible".」「優しさは強さから生まれる」。

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