2000年、当時はまだメディアは紙媒体が主流で、『AB-ROAD』(エイビーロード・海外旅行情報誌)も紙で読んでいた時代でした。
wifiもスマートフォンもないあの頃、カンボジア行きのチケットを取り出発します。
17歳、幼い僕の持ち物は、アルバイトで稼いだひと握りのお金と、ほんの少しの勇気。
この旅へ出たことをきっかけに、カンボジアでの美容学校設立を目指して「アジアを旅するノマド美容師」になったわけですが、まずは僕の今の人生に至るまでの経緯と、海外に出たい若者へエールを伝えたいと思います。
「知っている」と「やっている」との違いを感じる旅に出た
実のところ、カンボジアには何の縁もなく、そもそも「カンボジア」という国があること自体知りませんでした。
当時の僕は、ある病気にかかり、気分も身体もおそらく人生で一番最低な状態。
そんな時、病院のテレビに映し出されていたのは、難民キャンプの劣悪な環境の中で生活することを余儀なくされているカンボジア人の姿でした。
ふと死と向き合った時に、急に誰かに感謝したり、自分のやりたかったことをやりたくなったりします。
彼ら自身はとても辛い生活だったのだと思いますが、逆に僕は頑張って生きる彼らの姿に感化されて、カンボジア行きを決めました。
それが今に続く旅の始まり。
海外に行けない理由なんてない
僕が初めて旅に出た当時は、世界一周なんてワードすら身近ではありませんでした。
でも今では、誰でもどこでも気軽に「思い立ったらすぐ」海外へ行けますよね。
誰でも外に行ける時代になったことで、裏を返せば、勇気がなくて海外に行けない人たちが「海外へ行かない」理由も減ってきているように思います。少し理屈っぽく聞こえるかもしれませんが、僕はこう考えます。
なぜ海外に行く必要があるのか?
何を求めて海外へ飛び出すのか?
問いかける時間と機会を与えれば、もっと自分に正直に、自分自身について知ることができるのではないか。
「ゆとり世代」なんて言葉もよく聞きますが、やる気のある人・ない人はどの世代にも必ずいますよね。
では、今の若者には何が足りないのか?
それは、「考える時間」ではないでしょうか。
もっと自分と向き合う時間をもつことで、いろんなことが見えます。一度目を閉じて、簡単に座禅をしてみてください。
最初はごちゃごちゃとした考えが邪魔するかもしれませんが、続けているといつしか考えなくなってきます。
また、その次の瞬間にふと思いついた国などに、突発的に行かれてみるのも面白い気がします。
きっかけはいつでも作れる
僕が大切にしているのは、直感で感じること。ゾワゾワと鳥肌が立つような感覚。それはつまり、好奇心です。
好奇心から
1)調べて、知る
2)知ってから、実際に経験する
3)誰かにアウトプット
この3ステップで未来が変わってきます。
ネットで調べて得た知識と、実際に体験してみるのとでは、学びの深さに雲泥の差があるように感じます。
だからこそ、海外に出たいと思った今こそ外にさっと出て、痛い目を見たり楽しんだりすることで自分を成長させてあげてください。
世界中の「キレイ」を見ずして、人を「キレイ」にはできない。
心底そう思うから、美容師の僕は若くして旅に出ました。
世界60ヶ国以上を巡り、その国々の美容師としての在り方や働き方を勉強し、美容師として働きながら旅をしていました。
僕が17歳で旅に出始めて10年経った今だからこそ、若い皆さんにお伝えしたいことがたくさんあります。
これからどうぞよろしくお願いいたします。
ライター
丸山裕太
「人生をアートする」 新しい幸せな生き方を創造していく事を当面のミッションとし 世界に関わり合いそして発信し続けたい。 美容という小さな分野がどう変化を起こせるか期待です。
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