こんにちは! インド在住ライターの大角です。
今回の記事のテーマは「アジア人気No.1のシンガポールではなく、インドを選んだ理由」です。
自分がインドに就職することになり、一番よく聞かれるのが「どうしてインドを選んだの?」という質問です。
実は私は、もともとシンガポールの就職を目指しており、インドへ渡航歴があったわけでもなく、ヨガやカレーが特別好きなわけでもなく、インドには全然縁がなかったのです。
今回は、そんな私が、人気No. 1のシンガポールではなく、最終的にインドを選んだ理由を皆さんにお伝えしたいと思います。
海外就職するにあたり、働く国を選ぶ時、私は以下の条件を求めていました。
- これから経済発展が見込める国
- 英語を使う国
- 多民族国家であり優秀な人が集まる国
その視点でアジアの国を選んでいくと、最終的に私の中でシンガポールとインドが残り、私はふたつの国の就職活動を進めていきました。
最初は人気の高いシンガポールから就職活動をスタートさせた私が、どういう経緯でインドを選ぶことになったのでしょう?
1. シンガポールの英語力が高すぎた
海外で働くには国に応じて英語の能力が求められますが、シンガポール求人の多くは「ビジネス英語」のレベルが求められます。
それはシンガポールが英語圏に属するからです。必要とされる経験年数や条件も相対的に高いです。
私の場合、過去に仕事上で英語を使う経験がなかった為、英語の能力を示せる客観的指標がありませんでした。
2. 私の英語能力では日本語の仕事が多かった
シンガポールで働く場合、私の英語レベルでは「ビジネス英語じゃなくてもいい仕事」しか選べません。その為、「事務」「サポート業務」「コールセンター」「日本人対応」など、ほぼ日本語しか使わない仕事しか残っていなかったのです。
多くの求人サイトを探しましたが、希望する案件がなかなか見つけられませんでした。このままだと「シンガポールで働く」ことはできても、自分が目指す姿がそこにはないと感じました。
3. シンガポールには既に日本人が多い
自分が目指す仕事がないのは、優秀な日本人が既にシンガポールに多くいるということです。昨年時点でシンガポール在住の日本人は36,963人。一方、インドはまだたったの8,653人。インドのほうが「日本人として必要とされそう」と感じました。
私は人と違うことをしてライバルを減らすという視点はとても大切だと思っています。まだ20代なので、先にインドに入ってアドバンテージをとるということは非常に重要なのではないかと考えました。
4. 金融のバックグラウンドがなかった
シンガポールは世界有数の金融国です。しかし、私には金融のバックグラウンドが全くありませんでした。恐らく、諸外国からシンガポールに来ている人は、金融関係の仕事をしに来ている人が多いでしょう。その人たちと会話をする上で金融のことが分からないと厳しいと思ったのです。
一方で、ITに関する経験は少しありました。周りの友人もIT分野で活躍する人が多いです。私は理系出身なので同分野に興味もありますし、これから更に伸びが期待できる産業です。
シンガポールも金融関連の仕事ばかりではないかと思いますが、その国の強みとなる産業に興味をもてないのは残念なことです。この時点で、私はシンガポールと相性が合わないと認めることにしました。
5. インドで求められる人材の条件=バイタリティがある
ただ「バイタリティがあります」とアピールしても「それ、何ですか?」と聞き返されてしまいますが、インドのように誰もが認める大変な環境で仕事ができる=バイタリティがあることの証明になると思います。
また、インドには「若くして裁量権を任せてもらえる仕事が多い」ということも魅力でした。ここで頑張れば、もっとスキルアップできるかもしれない、そう感じました。
この流れで、最終的に選んだ国がインドだったのです。
私の就職活動は、「人気No. 1のシンガポールで働くには能力不足だったけれど、自分の求める条件がインドにはあった」。そういう結果だったのです。
最初はシンガポールを考えていたので、インドに就職が決まった時は少し不安でした。でも実際に来てみて、自分が海外就職に求める3つの条件がすべて満たせていることに満足しています。
「日本か海外か」という視点も大事ですが、「どこの国を選ぶか」というのも、とても重要です。
その国の成長度合い、生活習慣、在住邦人の数、強みとする産業.....。総合的に見て、自分が一番輝ける国を選ぶことが大切ではないでしょうか。
人にはそれぞれ海外就職に求める基準があると思います。大事なのは「自分の基準」をもつことです。
私のように「人気No. 1の国ではなく、インドになっちゃった!」なんてこともあるかと思いますが、それが「あなたの海外就職」です。
もし私と同じ基準をもっている人がいたら、インドをおすすめします。まだ日本人は少ないですし、これから最も経済発展を期待されている国が、最高の経験と景色を魅せてくれるはず。
インドで一緒に働く仲間を待っています!
ライター
大角 佳代/Kayo Osumi
北海道函館市出身。北海道大学医学部保健学科で看護師・保健師免許を取得。東京で保健師として2年勤め、出版、教育業界を経て2016年9月よりインドの人材紹介会社Miraist Private Limitedに就職。インドの情報をまとめたブログ「インド、住んでみたらホントはこんな国だった!」を毎日更新。Facebook
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