社会起業家夫婦として、ミャンマーの発展のために

「ミャンマーの社会問題を解決したい。困っている人がいたら真っ先に手を差し伸べたい」

こんにちは! ミャンマーで起業し、ミャンマー人と国際結婚、今では育児に家事に仕事にバタバタな毎日を送っている加藤です。

今回はミャンマー人の夫(ティンさん)のこと、そして私たち夫婦についてご紹介します。

実は、私がミャンマーで起業して立ち上げた事業は、2017年度よりミャンマー人である夫に社長を任せることになりました。

たったひとりでやってきた、ミャンマー

私が初めてミャンマーにやって来たのは2014年の年末でした。そこで新規事業立ち上げの調査の時に、日本語の通訳として来てくれたのが、今の夫であるティンさんでした。ミャンマー語も話せない、何のコネクションもない、「ミャンマーの困っている人に何かしたい!」という熱意だけでひとりミャンマーにやってきた私の話を、彼は真剣に聞いてくれました。

事業を始めるために、まずは農村部の調査やインタビュー、商品の仕入れ先探しに奔走しました。調査段階から、朝早くから夜遅くまでの仕事ばかりで1、2ヶ月はほとんど休みなしで事業立ち上げに没頭していました。

そしてミャンマーに来て、2ヶ月後に事業開始。村々との関係を築き、仕入れ先が確定し、2015年2月にサービス開始。

はじめは通訳だけの予定で仕事を手伝ってくれたティンさんはとても真面目な人柄で、仕事と人に対して誠実な人でした。そんな彼に、通訳としての仕事が終わる数日前に、社員にならないかとオファーしました。

事業を一緒につくっていくミャンマー人を探していた私は、誠実に仕事を頑張る彼を見て、「事業立ち上げに加わってほしい!」と思ったのです。家族を大事にする彼は、自分の家族に相談した後、「一緒に働きます」とオファーを受諾してくれました。

社会起業家夫婦として

仕事仲間だった私たちは、事業立ち上げというチャレンジングな状況の中、仕事の話や仕事を通じて成し遂げたいビジョンなど多くのことを語り合いました。

そうして多くの時間をともにしているうちに、良き仕事のパートナー、そして将来のビジョンを同じくする人生のパートナーにもなっていきました。

私が事業を始めた時、「現地の社会起業家を育てたい」という想いもありました。

以前は農業にしか興味のなかったティンさんも、社会起業家としての力をどんどんつけていき、今では私が彼から学ぶことのほうが多いくらいになっています。彼に社長として、事業を広げていってほしい。そう思えたから、社長を交代することになりました。

「ミャンマーの社会問題を解決したい。困っている人がいたら真っ先に手を差し伸べたい」

これは私たち夫婦が常々思っていることです。

仕事もプライベートも、すべては「人生をかけてやりたいこと」

私たち夫婦は仕事もプライベートもすべてを共有し、公私ともに支え合う大事な存在です。夫婦ですべてを共有しているからこそ、家族でいても仕事とプライベートの境がほとんどありません。

勤務時間が始まる前も、その後も、関係なく仕事の話をしています。朝起きてから夜寝る前まで、仕事の話、社会の話、娘の話など話題は尽きず、おかげで夫婦の会話は途切れることがありません。

休みの日でも、夫と娘と村に行って仕事が半分、村の子どもたちと遊ぶのが半分といった感じです。仕事もプライベートも関係なく、自分のやりたいことをしている......それが私たち夫婦の共通認識。

ミャンマーの村の人が喜んでくれたら嬉しい、困っていることを相談されて自分にできそうなことがあればいつだって力になりたい。誰かの役に立つことが、単純に嬉しいのです。

だから、ミャンマーの社会問題を解決するためにしている今の仕事は、私たち夫婦が人生をかけてやっていきたいことです。仕事だろうがプライベートだろうが、すべては自分のやりたいことに繋がっているのです。

たったひとりでミャンマーにやってきた2年前。今では、支え合えるパートナーと何よりも大切な娘がいます。そして、ともにミャンマーを良くしていきたいという志をもったミャンマー人の仕事仲間たちも。

「夫婦で一緒に仕事するなんてよくできるね!」と言われることもありますが、夫婦で仕事するのって、何だってできる気がするくらい心強いものでもあります。

社会起業家夫婦として、今後もミャンマーで頑張っていきます!

ライター

加藤彩菜

1991年生まれ。中央大学哲学科卒業。 学生時代に発展途上国の貧困問題を目の当たりにし、「誰もが自分の未来に希望をもてる世界」にしていきたいと、社会問題を解決するソーシャルビジネスしかやらない会社「ボーダレスジャパン」に就職。入社8ヶ月で単身ミャンマーに渡り、新規事業を立ち上げ。 ミャンマー人と国際結婚し、現在1児の母。

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