ミャンマーの住宅事情とルームシェアのススメ。

ミャンマーでの生活は、一度レールに乗ったら二度と降りられない硬直的な日本の社会システムとは基本思想が異なり、私にとって大変刺激になりました。

後先考えず、日本の地方活性化よりもミャンマーの魅力に取り憑かれやってきた私。

■ミャンマーに来ることになった経緯はこちらを参照

移住後は家なき子の生活が続いておりましたが、ようやくアパート契約をし、一人暮らしをスタートさせました。

そこで今回は、ミャンマーにおける住宅事情についてご紹介します。

▶「家なき子」時代は、どこででも寝ていました

意外!ヤンゴンでの家賃はとっても高い

経済成長著しいヤンゴンでは不動産価格が高騰しており、良い物件はなかなか安価で見つかりません。5〜10万円ほどの家賃のアパートでも、日本人の感覚でなんとか許容できるクオリティです。

これがベトナムやマレーシアだと、プール付きのコンドミニアムとか借りられるのでしょうね......。

ネット環境を整えようとすると更に家賃を上乗せされるので、ネットを利用するにもひと苦労です。

おまけに家賃は、半年〜1年分を前払いするのが前提なのです。月8万円の家賃であれば、12ヶ月分×8万円+仲介手数料と、100万円を超えてしまいます。

しかもこの国のお札は10000MMK(約1,000円)が一番大きな紙幣になり、かつ現金主義のため、マンションオーナーと賃貸契約を結ぶ際はボストンバッグに札束を詰め込んで持参することになります。かなりドキドキしますよ。

ちなみにミャンマーのATMは1日10万円の引き出しが限度なので、私は毎日銀行に通い10万円を引き出し続け、2週間近くかけて賃料を用意しました......。

物件紹介は、日系不動産会社に依頼すると、マンションのオーナーも足元を見て、割高にしてきます。ミャンマーで家を探す場合は、伝手を頼ってローカルの仲介業者に依頼したほうが、思わぬ好物件を安価で見つけることができるかもしれません。

▶家がなく、雪のかまくらに住んでいた時の写真(嘘)

新たな世界に出会える!ルームシェアのススメ

借りたアパートは設計から突っ込みどころ満載でした。

私は一人暮らしを想定していたのに、トイレとシャワールームがふたつずつ設置。理由は分かりませんが、こういう事例はミャンマーでは珍しくありません。

これもきっかけとなり、家賃負担の軽減も考えて始めたのが、同居人を受け入れることでした。つまり、ルームシェア。実はこれが大当たり!!

少し前に、3週間限定という先方の希望で受け入れたのは、イングランド出身のカップル。

3つの大学を渡り歩き、大学院進学を控えた休みの期間にNGO活動も兼ねてミャンマーで活動していたふたりでした。

ミャンマーでの生活も3ヶ月を超えると生活リズムも安定し、刺激が減ってきます。また連日の暑さや雨、交通渋滞などから自然と休日、外に出歩く頻度も減ってきてしまうものです。

それが今回、彼らを受け入れたことで、彼らの所属する欧米人コミュニティやNGOでの取り組みにも参加させてもらい、交友関係が大きく広がりました。まだまだ知らないミャンマーを発見することができたように思います。

また、彼らの様に大学を卒業した後も世界を巡ったり、数年間働いた後に再び大学院に進学したりする生き方は、一度レールに乗ったら二度と降りられない硬直的な日本の社会システムとは基本思想が異なり、私にとって大変刺激になりました。

初期投資はかかりますが、なるべく好物件を探して、その後にシェアメイトを募集して家賃負担を軽減する方法が、ミャンマーでは向いているのかもしれません。

▶子ども達が集まり賑わう拠点。元気に遊ぶ子どもたちと交流することができます

シェアメイトに限らず、何か困り事の相談や売り買いの情報が欲しければ「Yangon Connection」というFacebookページがおススメです。

ミャンマー内での日用品の売買やシェアメイトの募集などが日々活発に行われています。私もここでシェアメイトを募集したところ、数日で10名以上の応募がありました。

私はいろんな方との共同生活を経験してみたかったので、今回は3週間という条件で受け入れましたが、これからは6ヶ月間、フランス人のフォトグラファーをシェアメイトとして受け入れる予定です。

工夫次第で、不便なミャンマーの住宅事情も楽しいものに変えられます。

ミャンマー移住はあなたの人生を大きく変えますよ!

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ライター

大徳 孝幸/ Takayuki Daitoku

福岡県出身。中学は1ヶ月のみ登校、高校は未進学。フリーターとなって全国を旅して回る傍、大検を取得し福岡大学に入学。09年の卒業後リクルート(現・リクルートライフスタイル)新卒入社。人口1万人の長野県小布施町役場に出向し、2年間、交流人口拡大と移住定住促進を担当。15年にリクルートを退職し、佐賀県庁に入庁。地方創生部門立上げ後、2016年3月に退職、突如フィリピン・セブ島へ。学生時代含め10年間携わってきた地域活性化の分野と日本から離れ、今年4月よりミャンマーへ移り住む。

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