Toru Yagiです。先日、イギリス人の妻がシンガポールで出産しました。
今回は、インターナショナルな環境下での出産で体験した3つのエピソードを「完全男性目線」でご紹介します。
初めての出産、外国人妻との出産、海外での出産ということで、私としてはとても新鮮な体験ができました!
1.出産前の「Baby Shower」体験
出産予定を1ヶ月後に控えたある日、夫婦共通の友人であるインド人から、「2週間後に、Baby Showerを企画するよ」との連絡が。
「Baby Showerって何? 出産の直前に何するの?」と妻に聞いたところ、出産前に妊婦を祝うパーティーで、欧米では当たり前の文化とのこと。
「出産数週間前に、妊婦がそのようなイベントに参加して、体調は大丈夫なのかな?」という心配もありましたが、妻もやる気だったので、自分たちが住んでいる家の共用ラウンジで、Baby Shower なるものを開催しました。
パーティーは、いたってシンプル。
主催者の友人や我々夫婦は食事やドリンクを用意し、招待客からはプレゼントをもらったり、談笑したり。
そういえば、お祝いされる人自らが幹事になるというのも、日本人の感覚ではあまりありませんよね。
結果的には、出産が迫り、外出を控えるようになっていた妻にとっては良いリフレッシュになったようです。
私個人も妻の出産が近づくにつれ、友人からのお誘いをお断りすることも多くなっていたので、友人とキャッチアップできたのは良かったです。
Baby Shower......、妻の不安な気持ちを和らげるという意味で、とても有意義なイベントだと思いました。
出産前、夫が妻のために企画してあげられるような文化が日本でも育ったら良いなと思いました。
2.出産時の「立ち会い」体験
▶人形を使った沐浴の練習
私は昔から怖さが先行して、出産に自分は立ち会うことはできないと思っていたのですが、妻からの要望と、そもそも妊娠中の妻をサポートするためにシンガポールに移住してきたのもあったので、立ち会うことにしました。
テレビドラマなどのイメージでは、下半身はカーテンで区切られているのかと思っていたのですが、いざ立ち会うとそんなものは無く、見ようと思えばすべてが見えてしまう状態!
目を細めながら頑張る妻の横で、母子ともに無事であって欲しいと祈り続けていました。
そして、産まれる瞬間。それは、ただただ感動的で、思わず涙してしまいました。
また、もうひとつ印象に残っているのは、赤ちゃんを見た瞬間、妻の表情、声色が変わったことです。
女性が母になる、まさにその瞬間を目撃することができました。
日本では近年、夫の立ち会い率は50%を超えてきているとも聞きますが、こんな素晴らしい光景はすべての男性に味わってもらいたいなと思いました。
3.出産後の「入院」体験
私たちは、シンガポールのMount Elizabethという病院で、出産日含め4泊を過ごしました。
この病院はシンガポールで1、2を争う高級病院で、出産費用も100万円近くかかるところでしたが、命に関わることなので、私たち夫婦は迷わずここを選択しました。
シンガポールでは、無痛分娩・計画出産が主流なので、私たちもそれを選択。
入院するその日の夜は、ハンバーガーをふたりで食べて、体力をつけてから病院に向かいました。
感動的な出産の後は、病院主催の授乳レッスンや、赤ちゃんの沐浴レッスンを受講し、看護師さんのサポートを得ながら、3人での新しい生活をスタート。
▶病院で出されたCelebration Dinner
役割分担としては、妻が授乳、私がおしめ替えを担っています。
今のところ、妻と同じペースで生活していますが、熟睡する時間が短くて本当に大変ですね(涙)。
でも赤ちゃんを抱っこして、笑顔や寝顔を見ていると、すべての苦労を忘れさせてくれます。
私は、出産に伴い5日間の無給休暇を取りましたが、シンガポリアンの場合は、Paternity leave (父親産休)取得促進のため、政府から1週間分の給料が還付されるので、少なくとも1週間は、有給休暇を取るようです。
妻への感謝の気持ちを忘れないためにも、日本でも父親産休が導入され、男性の育休取得率がもっと上がってくれれば良いなと思います。
最後に
こういう異文化体験を積めるのも、外国人と結婚して、海外で生活している醍醐味だと思います。
日本人の国際交流が進み、より多くの人々が刺激的な異文化体験を積むことで、日本のグローバル化が更に加速すれば良いなと、個人的には願っています。
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ライター
Toru Yagi
1981年東京都出身。慶應義塾大学卒業後、日系大手メーカーで営業&企画を経験後、シンガポールでMBA社費留学。留学後は、同社にて国内のマーケティング職に従事するも、留学中の同級生だったイギリス人女性(イギリスとタイのハーフ)との結婚&妻の妊娠を機に、約12年間勤めた会社を退職して、シンガポールに移住。夢は、日本を再び世界で輝かせること。そのためには、「日本企業の異文化コミュニケーション能力を上げて、外国企業とのあいだでシナジーを生み出す必要がある」というのが信条。
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