米アカデミー賞、誤発表を防ぐための新ルールが明らかに

「我々は授賞式で正しい封筒を渡すことだけに集中する」

昨年のアカデミー賞授賞式では、プレゼンターに間違った封筒が渡され、『ムーンライト』ではなく『ラ・ラ・ランド』が作品賞として誤って発表されるという前代未聞のドタバタ劇が起きた。この事件は、しばらくの間人々の記憶に残ることだろう。主催する映画芸術科学アカデミーもこれを教訓とし、封筒の受け渡し方法に関する新たなルールを導入した。

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プライスウォーターハウスクーパース(PwC)の米国法人会長ティム・ライアン氏がAP通信とのインタビューで、PwCと映画芸術科学アカデミーで2018年の授賞式を進める際の再発防止策を明らかにした。ライアン氏によれば、今後は封筒をチェックする回数を増やし、より落ち着いて封筒を渡せるようにしていくという。

これまで、舞台袖の2人のスタッフが順番に封筒を渡していたが、今回の変更により、この2人(昨年とは違う2人だ)に加え、3人目のスタッフが追加されることになった。この3人目のスタッフには2人と同じく受賞者の名前も知らされていて、番組の調整室で式の成り行きを監視する。これで、何か間違いが起きた場合、すぐに周りに正確な情報を報告できる。

昨年の手違いは、PwCのスタッフがツイッターへの投稿に気を取られ、作品賞ではなく主演女優賞の封筒をプレゼンターのフェイ・ダナウェイとウォーレン・ビーティに渡してしまったことで起きた。しかし、今年、プレゼンターは、正しい封筒を渡されたかどうかをステージに登壇する前にステージマネージャーと確認し合う。PwCの3人のスタッフは全員、授賞式のリハーサルに参加し、間違い(昨年の混乱に鑑みて、前例のない何か)が起きた場合の手順を練習する。また、この3人は、放送中、スマートフォンやソーシャルメディアの使用が禁止される。

ライアン氏は、「我々は授賞式で正しい封筒を渡すことだけに集中する」とAPに約束した。

映画芸術科学アカデミーの最高経営責任者であるドーン・ハドソン氏は、今回の新ルールに満足しており、今年の授賞式が滞りなく行われることに自信を持っているという。

ハドソン氏は、「昨年のような手違いは今後は絶対に起きないことをお約束します。できる限りの再発防止策も導入しました。滞りなく授賞式を進めるために今年は全員が集中するでしょう」とAPに語った。

■参照リンク

(2018年1月24日「AOLニュース」より転載)

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