サンタ姿で走るチャリティーイベント「東京グレートサンタラン」12/23開催へ。クラウドファンディングにも挑戦中。

闘病中の子どもたちにクリスマスプレゼントを贈るチャリティーイベントとは
「大阪グレートサンタラン」でスタートを待つ参加者ら=大阪市中央区、朝日新聞社撮影
「大阪グレートサンタラン」でスタートを待つ参加者ら=大阪市中央区、朝日新聞社撮影

サンタクロースの姿で走り、闘病中の子どもたちにクリスマスプレゼントを贈るチャリティーイベント「Tokyo Great Santa Run 2018(東京グレートサンタラン2018)」が12月23日、東京・明治神宮外苑で開かれる。

今年10回目を迎えた「大阪グレートサンタラン」に賛同した中学生~大学生が中心となって企画した。イベントの収益の一部をプレゼントの費用に充てるほか、少しでも多くの子どもたちにプレゼントが贈れるようにと、クラウドファンディングでも支援を募っている。

まずは12月2日に開催された「大阪グレートサンタラン」の動画を見ていただきたい。

当日は、約5300人がサンタ姿になり、会場となった大阪城公園を赤く染めた。10回目を迎え、大阪ではクリスマスシーズンの風物詩として、すっかり定着した感がある。

「子どもから大人まで、みんな笑顔で楽しそうに走ったり、歩いたり、写真をとったり......今までの自分が抱いていた寄付やボランティアの概念が一気に変わりました。衝撃でした」

東京グレートサンタランの企画運営委員会発起人代表、小坂真琴さん(21)は、「サンタラン」を知ったときのことをこう説明する。

小坂さんは東京大学医学部の3年生。

「人の苦しみを少しでも小さくすることに、自分の能力を生かしたい」と医療の道に進んだが、一方で「一つのことにこだわるよりも、いろんなことをやりたい」という気持ちも強かった。

アスリートやアイドルのような、「人を爆発的に笑顔にする仕事」にも憧れを持っており、サンタ姿で走る人も病気の子どもたちも楽しめる「サンタラン」の趣旨に共鳴したという。

大阪グレートサンタランのゴール付近で参加者の写真を撮る小坂さん(本人提供)
大阪グレートサンタランのゴール付近で参加者の写真を撮る小坂さん(本人提供)

小坂さんは大阪グレートサンタランにも運営の一人として参加した。

「スノーマン」の着ぐるみを着て、ゴールテープを切るサンタ姿の参加者を撮影した。ゴール付近は撮影待ちの参加者で、行列ができてしまうほどの混雑ぶりだったという。

「思ったよりも写真が撮れるスポットがコースにたくさんあり、参加者を楽しませるところをしっかりと考えていた。大阪も最初は友人に呼びかけて200人からスタートしたと聞きました。今回が1回目の東京でどれだけ集められるか分からないけれども、それぞれがんばって友達に呼びかけたい。楽しいと1回感じれば、また行こうと思ってもらえるのではないか。徐々に広げていければと考えています」

「東京グレートサンタラン2018」は、「子どもが子どもを支えるチャリティー」というテーマの下で運営されている。事務局の中心となっているのは「学生子ども会議」を構成する中学1年~大学4年のメンバー約30人だ。ポップなイラストが入ったチラシや、「紙の参加証のようにコピーできるものには魅力を感じない。インスタ映えするスポットを」などといった方針は、メンバーの中高生たちの意見がベースになっている。

サンタ姿で大阪城公園を歩く参加者たち=大阪市中央区、朝日新聞社撮影
サンタ姿で大阪城公園を歩く参加者たち=大阪市中央区、朝日新聞社撮影

23日午前11時から明治神宮外苑の軟式野球場特設会場でオープニングセレモニーがあり、正午に約2.4kmを走る「サンタラン」がスタート。午後1時から、参加者が並んで巨大なクリスマスツリーの形をつくる「ピープルツリー」作りに挑戦する。

会場で参加者にメッセージを書いてもらうなどして、都内の3つの病院の子どもたちにプレゼントを届ける。クラウドファンディングの支援者への返礼品には、闘病中の子どもたちが描いた絵をデザインした缶バッジ、メッセージブックなどを予定している。

「病院にいる子どもたちの家族から、『見知らぬ人が子どもたちのことを見てくれて、子どもたちのために何かやろうとしてくれることはうれしい』と言われました。1回で終わってしまっては意味が薄いものになってしまう。病院の子どもたちやサンタランの参加者ら、かかわったすべての人に『来年もやりたい』と思ってもらえるいいイベントにしたいと思っています」

クラウドファンディングによる支援の受付は12月17日まで。詳細は、https://a-port.asahi.com/projects/santa-run/

(伊勢剛)

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