すっぴんの成功体験で、私はもっと自由になった

すっぴん日記 第11話
arisa ido

9月11日 月曜日 天気:晴れ 肌:いい感じ!

すっぴん生活が11日も続き、メイクしたい欲が日に日に高まっている。

何より、オフィスの人が誰も何とも言わないことに少し驚いている。

でも、ハフポスト編集部の人たちはいい意味で人の外見をあまり気にしない。

おしゃれはするけど、他の人がおしゃれしないことを差別しない。

それはとてもいいことだが、勇気を持ってすっぴんにした私にとっては少しくらい言及して欲しいという寂しさがある。

みんな気づいていないのだろうか。

そんな時、現役大学生の那須野彩花さんがオフィスに来たので、

会社の人に言えない代わりに彼女にこのプロジェクトを打ち明けてみた。

「1カ月、ノーメイク生活を送ってるの。会社の人には言ってないんだけどね」

すると、全く想像もしなかった言葉が返ってきた。

「私、井土さんのその顔好きです」

「え?」

全く予想しない反応に、言葉を失った。友達にこのすっぴんキャンペーンの話をすると、

大体の人は「すごいねー」「面白いねー」とか企画自体に対する感想を言ってくれる。

それは持続する励みになるし、ありがたいことだ。

しかし、自分のすっぴん顔について言及されたのは初めてだった。

「井土さんって、前会った時真っ赤なリップをしていましたよね。あの時よりも、今の方が好きです」

よ、よく見ている。メイクしていない顔の方が好きって言われたことが初めてで、戸惑っていた。

ただ、めちゃくちゃ嬉しかった。

私が11日間、そしてそのあともノーメイクでいられるのは、きっと

「仕事だ」という割り切りができているからだ。

「面白いブログを書いて、みんなにメイクのこと考えて欲しい」って思うからだ。

でも、自分のすっぴんってそもそもそんな悪くないんじゃない?って気付いた時、自信がついた。

考えてみれば、「すっぴん」は一般的にいいイメージだと思われていない。

朝、時間がなかったのか。

外見に興味がない/ダサいのか

ズボラなのではないか

マナーを知らないんじゃないか。

引きこもり体質なのではないか。

ってか、変わってるよね...。

女性はそういう批判的な言葉から逃げるようにメイクをする時がある。

どうしてもメイクできない日は、マスクで90%顔を覆う。

「すっぴん」は悪。自然とそんな考え方が浸透している。

しかし、すっぴんを褒めるともっと人々はノーメイクしやすくなるのではないか。

私のすっぴん、悪くない。

そう思えるだけで、面倒なメイクを自分に強制する必要がなくなる。

◇◇◇

ハフポスト日本版でエディターとして働く私(27歳)は、2017年9月いっぱいを「ノーメイク」で過ごしました。仕事も、プライベートも、あえてメイクを塗らないことで見えてきた世界を、1カ月間少しずつ書き留めていきました。これから平日朝7時ごろ、順次公開していきます。

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