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Arinobu Hori

堀有伸 精神科医(精神病理学)、ほりメンタルクリニック院長 NPO法人みんなのとなり組代表理事

堀有伸 1972年、東京都生まれ。1997年、東京大学医学部を卒業。現象学的な精神病研究や精神分析的な集団力動に関心が高い。「日本的ナルシシズム」の観点から社会病理やうつ病・自殺の問題を考察している。東日本大震災に強い衝撃を受け、2012年4月より福島第一原子力発電所より24㎞の病院で働く。 2016年4月、南相馬市鹿島区に「ほりメンタルクリニック」を開業。
憲法第9条の危機

憲法第9条の危機

現政権の意図には共感できる部分もあります。しかし、それを実施しようとする方法には賛成できません。
2015年08月02日 16時34分 JST
私が安保法案に反対する理由

私が安保法案に反対する理由

安保法案をめぐって国論を二分する論争が起きている。しかし、賛成側と反対側の議論は噛み合わないまま、お互いの陣営への強烈な批判と攻撃がくり返されている。
2015年07月26日 22時07分 JST
現代の日本社会で一番深刻化している病理は、プライドとつまみ食い

現代の日本社会で一番深刻化している病理は、プライドとつまみ食い

日本社会は、平成23年に東京電力福島第一原子力発電所の事故を経験しました。その後の対応として行われたことは、部分的には顕彰されるべきすばらしい面があり、英雄的に頑張った(頑張っている)人々がいましたが、全体としては残念な展開をしています。
2015年07月12日 16時42分 JST
自虐的世話役が成立する要因とは

自虐的世話役が成立する要因とは

自分の内部にある攻撃性を自覚し、それを一貫した社会的な形で表現できるような努力を重ねることで、「いい人と思われたい」ことにこだわり過ぎるナルシシズムの問題を克服し、自我を確立することが目指されるべきです。
2015年07月09日 15時21分 JST
原発事故被災地支援の倫理について

原発事故被災地支援の倫理について

福島の問題の難しさの一つは、原発問題に関心を寄せるような「意識の高い人たち」と、地元で生活している住民の多くの価値観や感覚とが、大きく異なっていることに由来している。
2015年04月13日 15時57分 JST
平成26年12月、浪江までの相双地区と仙台が常磐自動車道で直結し、被災地で感じたこと

平成26年12月、浪江までの相双地区と仙台が常磐自動車道で直結し、被災地で感じたこと

私は相双地区における放射線の直接的な健康への影響は深刻なものではないと考える人間です。そして、それは政府の見解と沿ったものです。しかしそうだとするならば、地域の健康や福祉を増進するための予算の配分が、除染に強く偏っていることは、いささか理屈が通らないのではないかと感じることがあります。
2014年12月11日 17時38分 JST
放射線と健康リスクを超えて~復興とレジリエンスに向けて~

放射線と健康リスクを超えて~復興とレジリエンスに向けて~

2014年9月8-9日、福島市において日本財団が主催、笹川記念協力財団と福島県立医科大学が共催、長崎大学が協力して「放射線と健康リスクを超えて~復興とレジリエンスに向けて~」というテーマを掲げた「第3回福島国際専門家会議」が開催された。9月8日の午前中には2011年に起きた原子力発電所事故の影響について、福島県立医科大学が主になって行われている県民健康調査の結果や他の国内の研究者からの報告が行われ、午後にはWHOや国連科学委員会、ICRPなどの国際的な機関からの報告が行われた。
2014年09月16日 09時59分 JST
【ブログ】浜通りの心をめぐる空想(堀有伸)

【ブログ】浜通りの心をめぐる空想(堀有伸)

20km圏内の片付けについては、現在はあの頃より明らかに進んでいる場所も増えてきた。地元にいる人々については、2012年10月の時より疲れが表に出てきている人が顕著に増加している。地元の人々の「精神的な問題を隠したい」という意識は緩み、PTSDと診断して良い方の受診も増えた。
2014年08月07日 23時13分 JST
原子力発電所事故と怒り

原子力発電所事故と怒り

私は先日、漫画『美味しんぼ』の鼻血騒動に思わず乗ってしまったが、議論の推移を見守っていて、とても不思議に思ったことがあった。「なぜ、放射線による直接的な健康被害の有無にこだわるのだろうか?」という疑問である。放射線の直接的な影響についての評価には不明な点が残るが、精神的な影響を介した広範な健康への被害については、明らかに存在していると考えられるからだ。
2014年05月31日 16時49分 JST
鼻血と日本的ナルシシズム

鼻血と日本的ナルシシズム

まさか、あの話をまともに受け止める人がこんなにたくさんいるとは思わなかった。それ位、放射線の健康への影響についての教科書的な常識から、かけ離れている内容だと感じた。
2014年05月19日 17時51分 JST
南相馬市の高齢化問題について

南相馬市の高齢化問題について

復興は遠く、被災地の苦難は続いている。新しい考えが求められている。地域の問題を、地元の人々の愛郷心と努力に過剰に頼って解決しようとするばかりでは、あまりにも当事者となった人々の負担が大きい。
2014年05月01日 20時10分 JST
スケープゴート現象と日本的ナルシシズム

スケープゴート現象と日本的ナルシシズム

ところで、これは道徳的な主張であるとか、西欧の価値観をそのまま日本の伝統の上に押し付ける主張であるかのように受け取られるおそれがある。今回の小論は、そう思われないための弁明である。「考えることの能力」という観点から、この課題がどのようなものであるのかを説明し、その内容が私たちの生活と将来に貢献できることを示したいと思う。
2014年04月16日 01時03分 JST
躁的防衛による喪失の否認について

躁的防衛による喪失の否認について

1945年の3月10日は東京大空襲が行われ、2011年の3月11日には東日本大震災が起きた。どちらも、私たち日本人にとても大きな喪失をもたらした。「過去を振り返らずに明るく前向きに考えるべきだ」という言葉が世間ではよく用いられる。その意味は分かる。それよりも、苦悩に導くような感情や記憶を意識から排除した方が、多忙な日常生活を乗り越えていくためには有用である。しかし、やはり複雑な気持ちになる。
2014年03月10日 15時55分 JST
日本的ナルシシズムの克服と自我の確立

日本的ナルシシズムの克服と自我の確立

筆者がわざわざ精神分析の言葉を引用しながら、「日本的ナルシシズムの克服と自我の確立」などと大げさな言葉を用いて語ろうとしている内容は、1948年にすでに太宰が語ったことを、現在の文脈の中で言い直しているだけである。
2014年02月17日 18時29分 JST