profile image

Arinobu Hori

堀有伸 精神科医(精神病理学)、ほりメンタルクリニック院長 NPO法人みんなのとなり組代表理事

堀有伸 1972年、東京都生まれ。1997年、東京大学医学部を卒業。現象学的な精神病研究や精神分析的な集団力動に関心が高い。「日本的ナルシシズム」の観点から社会病理やうつ病・自殺の問題を考察している。東日本大震災に強い衝撃を受け、2012年4月より福島第一原子力発電所より24㎞の病院で働く。 2016年4月、南相馬市鹿島区に「ほりメンタルクリニック」を開業。
意識の分裂(split)と抑うつポジション

意識の分裂(split)と抑うつポジション

筆者はクラインの「抑うつポジション」を、フロイドの「エディプス・コンプレックス」と並ぶ重要な発見であったと考えている。乳幼児のこころには個体として閉じて完結する力はなく、母親を中心として構成される周囲の環境に一体化している。
2014年02月06日 18時51分 JST
コフートの自己心理学とビオンの「考えることの理論」

コフートの自己心理学とビオンの「考えることの理論」

現在の日本では、東日本大震災と原子力発電所の事故に十分に対応できていないこと、経済大国として地位が揺らいでいることなど、さまざまな社会問題が頻発している。その中で考えねばならないのは、日本人のナルシシズムが大いに傷ついているという可能性である。
2014年01月28日 23時30分 JST
エディプス・コンプレックスと日本的ナルシシズム

エディプス・コンプレックスと日本的ナルシシズム

人間のこころについて、それを閉じた計算機のアナロジーで考える立場がある。この場合に、一人の人間という固体の中には、予め生存に必要な計算を行う材料が遺伝情報のような形で内在的に備えられており、それが時間経過に沿って展開することで、人間としての十全な知性が発揮されるようになると考えられる。
2014年01月20日 16時03分 JST
現代日本における意識の分裂について(1) 現代うつを巡る考察から

現代日本における意識の分裂について(1) 現代うつを巡る考察から

「日本」について考えるのが難しいのは、日本が「西洋近代」という参照枠に対してねじれた関係にあるからである。西洋近代の精神性は、現在のあらゆる信頼のおける学問の基盤になっている。その一方で、明治以来の日本と西洋近代の精神性との関わりは、「和魂洋才」の言葉に表されるように、全体としての受けいれは拒否しつつ部分的には強く同一化を目指すという歪んだあり方が中心であった。
2014年01月06日 17時03分 JST
「こころの病」についての文化の成熟を

「こころの病」についての文化の成熟を

精神疾患への世間からの注目が増えたことは歓迎すべきことではある。しかし筆者は同時に、この数年の「メンタルヘルス」への急激な関心の高まりに対しては、やや危ういものを感じている。
2013年07月17日 16時16分 JST