出会いは最悪だった。ホーチミンの空港は、テト(旧正月)に地元へ帰る人で混雑していた。列は誘導されず、搭乗手続きは遅々として進まない。
2014年05月23日 13時08分 JST
炎上して手がつけられなくなったプロジェクトに送り込まれた。転職を考えたけれど、3年間ずっと入りたかった会社にはお祈りされた。だから会社をやめて、世界を旅することにした。こうして水嶋健(みずしま たける)さんは日本を飛び出した。現在は「ネルソン」というハンドルネームでWEBマガジンを主宰している。取材と執筆で多忙をきわめるネルソンさんと、今回の旅でお会いすることができた。
2014年05月16日 16時17分 JST
おびただしいオートバイが信号のない大通りを埋め尽くす。夜になっても気温は下がらず、半袖一枚で出歩くことができた。
2014年05月10日 00時24分 JST
処女のほうが童貞よりも少ない。現在日本の20代では女性の21%が処女だという。一方、童貞はその倍の42%に達するらしい。人類が一夫一妻制の動物であることを考えれば意外な事実だ。なぜ、このような男女差が生まれるのだろう。処女が童貞よりも少ないのは、女性が淫乱なのではなく、男性のほうが「モテる/モテない」の差が激しいからだ。
2014年05月04日 01時03分 JST
製作物の「質」と「量」はトレード・オフの関係になりがちだ。これはモノ作りに関わる人間なら、誰もが経験的に知っている法則だろう。
2014年04月25日 18時49分 JST
「俺の部屋にはテレビがないんだ」20代後半の友人は言った。いつも通り、私たちは河原町三条で夕食を取っていた。「だって、テレビって面白くないでしょ? 社会人になって以来、もう何年もテレビの無い生活をしているよ」若者のテレビ離れが叫ばれて久しい。もはや彼のような人は珍しくないだろう。では、なぜそうなってしまったのだろう。
2014年04月19日 05時59分 JST
WEB上では「承認欲求」が罵倒語として機能するらしい。その背景には、インターネットの双方向性があると思う。「創作」や「歌い手」に対してヘタクソと罵倒したら、じゃあもっと上手いものを見せてみろよと反論される。だから「アウトプットすることそのもの」を罵倒の対象にするしかない。
2014年04月11日 17時51分 JST
フェミニズムの「3つの波」は高校生~大学1、2年生レベルの教養だろう。しかし、そういう教養を直接学ぶ機会がなくても、世の中を見れば「3つの波」を感じることができる。
2014年04月04日 21時28分 JST
増税には、景気を冷ます効果がある。だから、たいていの経済学の教科書には、バブルに陥る危険があるときに増税をしなさいと書いてある。現在の日本経済は、ようやく景気回復のきざしが見えてきた。このタイミングでの消費税の増税は、経済を失速させるリスクが高い。
2014年03月27日 22時57分 JST
日本は島国で、独特の文化を発展させてきたと言われる。ともすれば世界とは切り離された歴史を歩んできたと考えられがちだ。しかし、日本には日本酒があり、焼酎がある。これら「和酒」の存在は、日本が孤立しておらず、むしろ世界と盛んに文化交流をしてきたことを示している。
2014年03月14日 22時57分 JST
いい学校を出ても、いい仕事につくとは限りません。いい学校を出ても、いい仕事につけるとは限りません。いい学校を出ても、しあわせになれるとは限りません。「そうは言っても、いい大学を出たほうが『いい仕事につく確率』は高くなるでしょう?」......と、考える親は少なくないでしょう。しかし受験で身につく技能は、今後の10年~20年ほどで価値を失います。
2014年03月10日 18時21分 JST
日本人は議論が苦手だと言われている。が、これは「自分の意見をはっきり言わない」ぐらいに理解されている場合が多いようだ。議論の種類や方法について語られることは滅多になく、無遠慮な恫喝で他人を黙らせるのが「議論の上手い人」と見なされてしまう。
2014年03月07日 18時23分 JST
まこ先生はありとあらゆる手段を使い、悪ガキ連中を意のままに操っていた。優しいばかりではなく、イタズラをしたときは厳しく叱られた。私も何度かげんこつを落とされた覚えがある。それでも、まこ先生がヒステリックに怒鳴ることはなかった。
2014年02月28日 21時26分 JST
「あたしの会社では、育休を取ると人事評定がリセットされるの」と友人は言った。午後のファミレスで、私たちはコーヒーを片手にケーキをつついていた。「制度上は男女ともに最長で3年間の育休を取れることになっているんだ。
2014年02月21日 01時04分 JST
日本人の宗教アレルギーにはあらめて驚かされる。みんな、ほんとに「宗教」って言葉が嫌いだね。脊髄反射で「宗教はけしからん!」と感じる心理状態のほうが、よほど宗教的だと私は思う。
2014年02月14日 21時33分 JST
私は、意識高い系の大学生が苦手だ。フリーペーパーを発行してみたり、ミスコンや、企業訪問イベントを主催してみたり。もちろん、なかにはプロ顔負けの高クオリティな成果を残す団体もあるのは認めよう。だが、大抵は内輪の盛り上がり以上のものにはならない。カネと時間のかかった「ごっこ遊び」で終わってしまう。
2014年02月07日 01時17分 JST
教育は変わった、らしい。かつて、いい会社に入るためにはいい学校を出る必要があり、いい学校に入るためには幼い頃から塾に通わせる必要があった。いい小学校、いい幼稚園、いい胎教......。日本には厳密にルール化された「トップレベルへの登り方」が整備されていた。
2014年01月31日 01時15分 JST
およそ「仕事」と呼ばれる経済活動は、大きく三つの部門に分解できると思う。すなわち、ビジネス部門、クリエイティブ部門、コーポレート部門だ。この3つの仕事を1人でこなせなければ、フリーランスとして働くのは難しい。人間は、分業すればするほど作業効率が高くなる生き物だ。だから多くの場合、「会社」を作って、少しずつ手分けして事業を運営している。
2014年01月24日 00時52分 JST
日本では、社会運動によって政治を変えづらいという。原因は、おそらく日本的な排他性にあるだろう。いわゆる「ウチ・ソト」の感覚だ。個々の政策への賛成・反対の立場が同じでも、他の部分に違いがある集団とは一緒に行動できない。倫理観や道徳観に違いがある集団の「仲間」として見られたくない。そういう感覚があるから、社会運動が政治力を持つほど広がらない。
2014年01月14日 17時18分 JST
雇用者側の横暴が許されてきたのは、「社畜」に稼ぐチカラがなかったからだ。「そんなん言うならやめます」と言い返す能力がなかったからだ。あらゆる労働問題のキモはここだ。被雇用者の社会的な弱さとは、つまり稼ぐ能力の弱さである。
2014年01月07日 16時56分 JST