F1界のレジェンド、ミハエル・シューマッハの家族が「虚偽の記事」でドイツの雑誌を提訴

ューマッハの個人マネージャーであるザビーネ・ケーム氏は、昨年12月に『Bunte』誌の報道が出た時点で、記事の内容は"でたらめ"と非難していた。

F1界のレジェンド、ミハエル・シューマッハが頭部に重傷を負った悲劇的なスキー中の事故から約2年半が経ったが、彼は今でも歩くことができない。

米国のスポーツ専門メディア『NBC Sports』が報じたところによると、シューマッハ家の弁護士フェリックス・ダム氏はドイツで行われた裁判の冒頭で、シューマッハの容体をそう語ったという。シューマッハの家族は現在、シューマッハに関する虚偽の報道を行ったドイツの芸能雑誌『Bunte(ブンテ)』を提訴中だ。

昨年12月、同誌は「2013年にスキー事故で重症を負った後、シューマッハは再び歩けるようになった」と報じた。これに対してダム氏は、ドイツのハンブルクで行われた法廷審問で「シューマッハは歩けない」と証言。だが、元F1ドライバーの健康状態について詳細を明かすことはできないと述べている。

『Bunte』誌はまた、シューマッハは腕を上げることができ、助けがあれば数歩なら歩くことも可能と報じていたという。シューマッハの個人マネージャーであるザビーネ・ケーム氏は、昨年12月にこの報道が出た時点で、記事の内容は"でたらめ"と非難していた。その後、シューマッハの家族は、同誌が虚偽の記事を掲載したとして約4万~10万ユーロ(約450~1,130万円)の損害賠償を求めている。本件は10月に判決が出る予定だ。

シューマッハの治療が始まった当初から、彼の家族はファンやメディアに対してプライバシーを尊重するよう求めてきた。

しかし、『Bunte』誌はそれを無視し、"信頼できる情報提供者から得た"という証言を掲載。そのため、シューマッハの家族は虚偽の報道によるプライバシー侵害であるとして、損害賠償を求める訴訟に踏み切った。

かつて7度のF1世界チャンピオンに輝いたシューマッハは、依然として回復の途にあるが、その健康状態について新たなニュースは伝えられていない。シューマッハの容体については、今年2月にフェラーリの元会長ルカ・ディ・モンテゼーモロ氏が語った「良い知らせはない」というコメントが最新のものとなっている。

翻訳:日本映像翻訳アカデミー

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