LGBTの観光客をもっと日本へ 政府主導でプロモーションを展開

日本政府観光局がLGBTの観光客を公式に歓迎する方策を打ち出した。それも、驚くべき手段によってだ。

オランダやポルトガルの商人との交易が始まって以来、日本は外国と距離を保ち、グローバル化の進む世界で、その独自の文化的アイデンティティの維持に苦労してきた。規範的な家庭観が浸透していたため、性的平等はカタツムリのようなスピードでしか進まず、LGBT問題は永らく公では議論されなかった。もっとも、日本のホスピタリティは、その細やかさや丁重さにおいて、比類のないものであるが。

そんな訳で、観光業関係者にしてみれば、政府主導のレズビアンやゲイの人々へのフォローなど期待できるはずがなかった。しかし、東京都渋谷区の同性のカップルに区内パートナーシップ証明書を発行する計画に続き、日本政府観光局がLGBTの観光客を公式に歓迎する方策を打ち出した。それも、驚くべき手段によってだ。ニューヨークの3大ターミナル駅の1つ、グランド・セントラル駅で、レズビアンのカップルによる伝統的な花嫁衣裳のデモンストレーションを行ったのである。

ホテルグランヴィア京都や東京のアウトアジアトラベルのような企業は、数年前からLGBTの観光客向けに事業展開をおこなってきた。しかし、日本の政府機関が公の場でLGBTを差別せず、このようなことを行うことは前例がない。観光のプロモーション活動をゲイやレズビアンのカップルに差別なく提供したさきがけは、アメリカ・フロリダ州のフォートローダーデールやサンクトペテルブルクがある。これはごく最近の傾向であり、日本はその先頭を行っていると言える。さらに日本はそれに続けて、ジャパンウィークの期間中、2組の異性カップルと共にレズビアンのカップルを選び、伝統的な花嫁衣裳のデモンストレーションをおこなった。あたかも彼らがLGBTの観光客に常に手を差し伸べてきたかのようであった。美しい着物に身を包んだブリタニーとテレサの2名の女性は、人々の前でスピーチをおこない、日本の音楽やお互いへの愛を語った。3つのカップルのうち1組が日本旅行を獲得することになっており、同所で3月3日まで投票が行われた。

日本政府観光局の幹部職員らが4月のIGLTA国際会議に出席し、より多くのLGBTの観光客を迎えるための次のステップを立案することになっている。日本旅行についてさらに知りたい人向けに、ゲイ向け雑誌「マンアバウトワールド」が2013年3月に詳細なデジタルガイドをリリースしている。アップストアグーグルプレイよりダウンロードでき、すべてのiPadまたはAndroidタブレット端末で閲覧することができる。

このブログはハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。

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